第一章
[2]次話
妹が歯を磨けと言う理由
山根武蔵の妹である通子は奇麗好きだ、黒髪を肩につく位の長さで切り揃え頭の左上の部分を髷にしている。大きな黒目がちの目と形のいい眉に大きな口と耳を持っている。顔は小さく一五六位の背でスタイルがいい。
「三食後ちゃんとよ」
「歯磨きはか」
「しないと駄目よ」
高校三年の兄、黒髪をショートにしていて長身で穏やかな顔立ちで眉の太い彼に言うのだった。尚通子は一年生である。
「本当にね」
「いつも言うな」
「だっていつも磨かないとね」
「汚いか」
「だからね」
それでというのだ。
「言うわよ、私自身ね」
「三食後いつも磨いてるな」
「そうしてるわ」
「何で歯磨きにそこまでこだわるんだ」
兄はそこがわからなかった。
「別にな」
「そこまでしなくていいっていうのね」
「そうだろ、歯磨き位な」
「そうじゃないわよ」
「そうか?」
「そうよ」
こう言うのだった、だが武蔵はどうしてもだった。
通子が言い過ぎだと思っていた、それで嫌々磨いていたがある日ユーチューブの漫画動画を視聴する中でだ。
とある動画のサムネとタイトルが気になった、それでだった。
その動画を観た、その直後。
家の自宅で観ていたのですぐに隣の妹の部屋の前にまで来て扉を激しくノックしんがら彼女に言った。
「おい通子いるか!?」
「いるわよ」
妹の返事は不機嫌な感じだった。
「言われなくてもね」
「ちょっといいか」
「いいけれどドア叩き過ぎよ」
このことを言うのだった。
「全く」
「とんでもない動画観たんだよ」
「事件動画?心霊動画?」
「どっちでもないよ」
「じゃあ何なのよ」
「漫画動画だ、視聴してくれるか」
「リビングで観るわ」
兄とは違い完全に落ち着いていた。
「そうするわね」
「そうするか」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「ちょっと待ってね」
「それじゃあな」
「はい、行きましょう」
妹は自分のスマートフォンを持って部屋を出た、どてらにジャージにスリッパと防寒を念頭に置いた服装だった。
その服で普通の部屋義の兄と共にだ。
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