第8話
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サババの再戦を終えたハドラーちゃんは、漸く意を決して破邪の洞窟の単独探索を開始する事にした。
「ガンガディア、バルトス、俺が戻って来るまでの間の軍の指揮は任せる」
「は」
「ただし」
「は?」
「キギロは温存しておけ。あ奴は前に出過ぎて自分の寿命を縮める所が有るからな」
そんなハドラーちゃんの言葉に困り果てるバルトス。
「あー……それなのですが……」
「ん?どうか致したか?」
「キギロ殿なら、既にデルムリン島に向かわれております」
それを聴いたハドラーちゃんが溜息を吐く。
「あの馬鹿……また功を焦ったか?」
「とは言え、あの島の大地は植物系魔物が増殖し易い土壌を有してます。モンスター訓練場として最適の場所と言えましょう」
それは良いのだが(その後、敵であるダイまで育ってしまったが)、ハドラー達に無断でギュータに攻め入り……ギュータがキギロの棺桶と化した。
(駄目か……キギロは……諦めるしかないのか?)
半ば諦めの溜息を吐くハドラーちゃん。
だが、ここで諦めたら2周目を始めた意味が無くなってしまう。
(それでも、救える方法が有るなら、少しでも縋り足掻きたい。アバンやアバンの使徒の様に)
「この中に瞬間移動呪文を使える者はいるか?」
「私が出来ますが」
「なら、ブラスに釘を刺しておけ。あの馬鹿が先走り過ぎない様にな」
「は」
ガンガディアが早速デルムリン島に向かうが、
「キギロ殿なら、既にアバンと呼ばれる勇者の許に向かいましたが」
ブラスの証言を聞いて頭を抱えるガンガディアであった。
とは言え、ハドラーちゃんがまだまだ救いたい奴はまだいる。
その1人であるザムザの許に1通の手紙が届いた。
(俺宛て?親父じゃなくて?)
取り敢えず、ハドラーちゃんが送り込んだメドーサボールとさまようよろいの合成の指示通りにザボエラに内緒でハドラーちゃんからの手紙を読んだ。
「ザムザよ、ザボエラの下を離れて俺に仕える気は無いか?無論、お前が父親であるザボエラの事を想っての事だと言う事は知っている。だが、従順なだけが子供の愛ではない。子供が親を超えてこそ親は子供を作る甲斐があるものだ。親が子供から親に叛く牙を抜けば、その子供は他の獣の牙の餌食になるだけだ。故に、もう1度だけ訊く。ザムザよ、ザボエラに自分の優秀さを理解させる為、ザボエラの下を離れて俺に仕える気は無いか?」
ザムザはハドラーちゃんが送り込んだ使者に手紙を突き返した。
「俺は……ザボエラの子だ……親に逆らった子が……この後どうやって生き延びろと言うのだ……」
ザムザのその言葉は、一見するとハドラーちゃんの主張である「子は親を超えるのが仕事」と言う言い分を否定している様に見えるが、ザムザはあからさまに動揺していた……
ザムザからの返答をあえて
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