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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第8話
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ておる?)
そんなザボエラの前にいたのは、クロコダインだった。
(何……アレ……?)
「なっ!……何しに来たのだ?と言うか、貴様は何者だ!?」
「お前のしぶとさは十二分に承知だ」
ザボエラの瞼は全開となり、ザボエラの鼻から鼻水が垂れた。
(わ、儂を殺す気か!?)
困り果てたザボエラは、取り敢えずハッタリをかまして相手を驚かせる事にした。
「キヒヒッ!儂を相手に1人で何が出来る?無駄な―――」
が、クロコダインにはその様なハッタリは通用しない。
「それは無い!お前の性格なら、あれだけやられれば確実にひとまずどこか遠くへ逃げるはず?こんな所で這っていると言う事は、既に魔法力もアイテムも尽きているという何よりの証拠。つまり、ロン・ベルク殿の一撃でお前は全魔力を失い脱出が精一杯だったのだ!」
ザボエラはムカッときたが、何故か常に共にあった筈の魔力が、何故か一欠けらも無いのだ。
「今度こそ万策尽きた!」
(くっそぉー!何故だ?何故今の儂には何も無い!?なんとかするんじゃ!まだ手はあるはずっ!この儂がこんな危ないワニ助に殺される場面を、好き好んで生み出す筈が無い!)
「ザボエラ、最期の時だ……」
グレイトアックスを振り下ろす準備をするクロコダイン。だが、
(おー!そうじゃ!儂にはこれが有った!これなら……儂は必ず助かる!)
「待ってくれ!お前の言う通り、今の儂は何故か何も無い!だが、それで良いのか!?何の抵抗も出来ない者を平然と殺して何の誇りがある?それこそ、強者と戦う事を望む武人が嫌う『弱い者虐め』ではないのか?」
その言葉にクロコダインは迷った。
「……ザボエラ……」
今度はクロコダインが困り果て、振り下ろす心算だったグレイトアックスがピタッと止まった。
それを見たザボエラは失笑した。
(ええぞええぞ…このお人よしめがっ…!悩め悩めェ〜いっ!どう言う訳か何故か魔力が消えて無くなっておる。だが、じゃがまだこの体内に流れる数百種もの毒素がある。こやつの意識を奪い意のままにする毒が今調合完了したところよ。わずかにかすっただけでもこっちのもの)
そして、クロコダインはグレイトアックスを下ろして握手を求めた。
「……解ったザボエラよ。さあ……」
この時、ザボエラは勝利を確信した。
(かかりおったぞこのバカめが!やっぱりお前は底なしの愚か者!ウドの大木!いや…ワシの人生の踏み台を作るための材木じゃぁ!)
そして、意を決して爪を突き立てるザボエラ。
「そりゃああっ!」
だが、クロコダインは握手する為に突き出した右手を引っ込め、再びグレイトアックスを持ち上げる。
(斧の柄がっ…真上に!?)
そして……グレイトアックスの柄がザボエラの両腕を踏み潰した。
「ぐぎゃああ〜っ!」
ザボエラが必死にグレイトアックスの柄に踏み潰
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