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ドリトル先生とラーメン
第三幕その十

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「もうね」
「予想通り過ぎてね」
「何でこうなのか」 
 ジップは呆れています。
「先生ってね」
「普通こうした展開だとね」
 老馬はこう言いました。
「お友達とか言わないし」
「そこでそう言うのが先生なんだよね」
 ダブダブは先生をじっと見ています。
「本当にね」
「それで今から本読むんだ」
「次の論文の為に」
 チープサイドの家族はそちらのお話をしました。
「それ予定?」
「今の時点だと自由時間だよ」
「僕達との晩ご飯なんてね」 
 トートーも呆れています。
「携帯で今日はちょっと、って連絡したらいいし」
「何でいつもこうなのかしらね、先生って」
 ガブガブの口調は何処かお母さんめいたものになっています。
「紳士なのは最高だけれど」
「紳士で律儀で礼儀正しくても」
 それでもと言うポリネシアでした。
「がっかりするわ」
「全くだね、まあ皆こうなるって思っていたし」 
 王子はまた言いました。
「お家まで送ることをね、お友達として」
「お友達なら当然だよね」
 先生は皆の反応がどうしてそうなっているのかわからず応えました。
「そうだね」
「うん。そうだよ」
 王子もその通りだと答えました。
「まさにね」
「日笠さんは女性だしね」
「そうした気遣いは素晴らしいよ」
「僕も心掛けているよ」
「けれどね」
 それでもというのでした。
「はっきり言って今回は失格だから」
「失格?」
「もう零点だよ」
「零点って酷いよ」
「赤点どころかね」
 そのレベルで済まずにというのです。
「文句なしのね」
「零点なんだ」
「これも予想通りだけれどね」
「予想通りの零点って」
「全く。先生が今以上に幸せになるには」
 王子は心から思って言いました。
「もっと努力が必要かな」
「僕達もね」
「そうしないと駄目かな」
「こうなるしね」
「先生だけだとね」
「いや、僕は今で最高に幸せだから」
 今度は無欲さを出した先生でした。
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