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仮面ライダーAP
夜戦編 蒼き女豹と仮面の狙撃手 第11話
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ーローとして世間に周知されている新世代ライダー達を救う……という今回の救助活動は、そんなハイパーレスキューに対する社会からの評価を大きく向上させる、「プロパガンダ」としては最適なのだ。その「宣伝」も、真凛の目的に含まれていたのである。

(あなた達には、今後もしっかりと働いて貰う必要があるわ。大局が見えていない権力者の連中に、あなた達のような「精鋭」が潰されても困るし……ね)

 ノバシェードを忌み嫌う真凛から見てもハイパーレスキューは精鋭揃いであり、彼らが精力的に活動出来る状況であればあるほど、自分も他のライダー達も生存率が大きく上がる。そう見込んでいた真凛は、駿介達にもシャドーフォートレス島の情報を流し、ターボ達を助けに行くように仕向けていたのである。

 かつては、ノバシェードの男達による恥辱の「拷問」を味わったことがある真凛。そんな彼女としても、憎きノバシェードにまで救いの手を伸ばす駿介達に対しては、少なからず思うところがある。だが、だからといって私情で「非効率」な判断を下すことはない。使えるものは何であろうと、誰であろうと「使う」のが彼女のやり方なのだ。

「……そうね。あなたはそういう男よ、東方駿介」

 そして、真凛の思惑通り。駿介達は情の厚さを利用される形で、この島の近海に急行していたのである。しかしそこには、無理解な権力者達にハイパーレスキューを潰させないため……という別の理由も絡んでいた。

(日の当たる光の道……私には縁の無い世界ね)

 それが駿介達への好意によるものなのか、ハイパーレスキューに利用価値があるからなのか。真凛は妖艶な微笑を浮かべながら、マリンプロテクターサイクロン号からヘレン達を乗せたヘリへと、再び視線を移す。

「……これからも進み続けなさい、ヘレン。あなた自身が信じる道を。あなた自身が信じる、正義のために……」

 蠱惑的な笑みを溢す真凛はハンドルに白い手指を絡ませ、独りエンジンを再始動させて行く。青い扇情的なチャイナドレスは、その豊満な肢体にぴっちりと密着していた。安産型のラインを描いた極上の生尻(・・)は、シートにむにゅりと押し付けられ、淫らに形を変えている。

(さぁ……次の「獲物」はどこかしら?)

 エンジンの躍動に応じてKカップの爆乳がどたぷんっと弾んだ瞬間、彼女を乗せた水上バイクは大海の果てへと旅立って行く。その行先を知る者は居ない――。

 ◆

「ふゥン……ようやく終わったようだねぇ。随分と、長い夜だったじゃあないか」

 夜明けと共に爆発の瞬間を迎え、草一つ残らぬ焦土と化したシャドーフォートレス島。その惨状を映像越しに観測していた一光は興味を失ったかのように、車椅子を反転させてモニターに背を向けていた。

「オルバスの力なら、真夜中の
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