第四話 吸血鬼の話その一
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第四話 吸血鬼の話
五代と一条はにゃんぱいあ達と共に門を潜り城に向かう。その途中の道は。
左右に木々が生い茂りその中から何かが出そうな気配がある。その気配についてだ。
五代はだ。こう言ったのだった。
「猫に蝙蝠かな」
「そうだな。そうした気配だな」
「特に危険な動物の気配はしませんね」
「吸血鬼の使い魔達か」
「はい、そうですよ」
「ここには僕達のお友達が一杯いるんです」
毛利君と小森君がそうだとだ。二人に話してきた。相変わらず二人の上をぱたぱたと羽ばたいている。そうして話してきているのだ。
「血を少し貰う以外は全然危なくないですよ」
「皆大人しくていい子ばかりですから」
「吸血鬼といっても人に危害を及ぼす奴だけじゃない」
「そういうことか」
二人はまたこのことを確認させられた。
「俺達も吸血鬼に対する偏見があったみたいですね」
「吸血鬼も人の心があれば」
どうなるのか。一条は自然にこのことについても話した。
「人間なのだからな」
「ですね。姿形がどうであれ」
「心がそれならば」
「その人は人間ですね」
「仮面ライダーと同じく」
だからこそだ。わかるというのだ。
そのことを話してだった。彼等は。
その古い城の前に来た。その入り口は。
今にも朽ち落ちてしまいそうだ。その入り口を開いた。すると。
鈍い、きしむ音がした。木の扉が開き。そしてその中は。
暗い。そこからは何も見えなかった。
「まるで洞窟だ」
「ですね」
五代は一条のその言葉に頷いた。
「そしてこの奥に」
「吸血鬼がいるのか」
「いえ、もう来られてますよ」
「あちらから」
しかしだった。またしても毛利君と小森君がだ。二人に言ってきた。
するとだ。その暗闇の中からだ。
黒いマントにタキシードを着てだ。金髪を後ろに撫でつけた男が出て来た。
肌は青白く顔は幾分やつれた感じだが整っている。目は紅い。その彼が出て来てだ。五代と一条に舞踏会式の挨拶をしてきた。
それからだ。彼はこう二人に言ってきた。
「はじめまして、吸血鬼です」
「五代祐介です」
「一条薫だ」
「猫のことですね」
吸血鬼は頭を上げて二人にまた言ってきた。
「そのことですね」
「はい、宜しければ」
「そのことについて話してもらえるだろうか」
「わかりました」
にこやかに笑ってだ。吸血鬼も応えてきた。
そのうえでだ。二人とにゃんぱいあ達に述べてきた。
「いいでしょうか」
「はい、それでは」
「何処に」
「城の応接間に来て下さい」
それでだ。話をしたいというのだ。
「飲み物も用意していますので」
「血かにゃ」
「いえ、コーヒーです」
吸
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