第三幕その二
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「私がオズマから沢山魔法の道具を借りてるから」
「それを使ってなんだ」
「すぐに貴方が今いる場所にも行けるし」
そうしたことも出来てというのです。
「皆もいるから」
「皆の力でなんだ」
「何とか出来るわ」
こうも言うのでした。
「だから安心してね」
「それじゃあね」
「まあ何もないとね」
かかしが言ってきました。
「それに越したことはないよ」
「そうだね」
樵はかかしの言葉に頷きました。
「それが一番だね」
「けれどボタンが寝ている間にいなくなることはオズの国じゃ普通のことだしね」
トトの言葉は何でもないといったものでした。
「別にね」
「いいね」
「そうなってもね」
「うん、そうなる可能性があるって思ったら」
トトはかかしと樵にも応えました。
「それならね」
「何でもないね」
「別にね」
「そうだよね」
こうしたことをお話してでした。
ボタンは動物園の兎のコーナーのところにある椅子に座ったまま眠りはじめました、周りの白や茶色や黒の兎達と一緒に。
皆はその間色々な生きものを見て一緒に遊んで楽しみます、その中にゴリラもいますが。
ゴリラは皆にとても優しく接してくれます、臆病ライオンはそんなゴリラの傍にいてこんなことを言いました。
「ゴリラって優しいよね」
「そうだよね」
神宝が頷きました。
「とてもね」
「お顔は怖いけれど」
ジョージはそれでもと言いました。
「実は凄く優しいんだよね」
「穏やかでね」
カルロスもゴリラを見て言います。
「もの静かなんだよね」
「食べるものはセロリや果物で」
恵梨香はゴリラの食べもののお話をしました。
「完全なベジタリアンで」
「乱暴なことも一切しないで」
ナターシャも言いました。
「素敵な生きものよね」
「誰かに何かを強制してね」
それでと言う臆病ライオンでした。
「そうしないと暴れるとかね」
「そんなこともしないよね」
「ゴリラってね」
「自分がそうだと思っても」
「それを無理強いもしない」
「そうよね」
「しかもね。見てよ」
ゴリラが動物園の猫達とも仲良くしているのを見てです、腹ペコタイガーは神宝達にお話しました。
「小さな猫達ともね」
「仲良くしてるね」
「それもとても優しく」
「お友達になっているわ」
「小さな猫達とも」
「とても大きな身体で」
「ゴリラの力は凄いんだ」
臆病ライオンはこのこともお話しました。
「僕や腹ペコタイガーにも負けない位にね」
「けれど暴力は振るわないんだよ」
「絶対にね」
かかしと樵も五人に言います。
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