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新しい首輪
第一章

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                新しい首輪
 ふわりの首輪が古くなってきた、それを見てだった。
 ふわりの家族である国崎家の父であり夫である文太は妻の百合子に言った。
「首輪買い替えるか」
「そうね」
 百合子も彼女の首輪を見て頷いた。
「そろそろね」
「古くなってきたからな」
「それじゃあね」
「じゃあ今度な」
 文太は妻が頷いたのを見てさらに言った。
「ペットショップに行ってな」
「首輪買うのね」
「そうしような」 
 こう話してだった。
 二人でドッグフードを買いにペットショップに行った時にだった。 
 ピンクの女の子に相応しい首輪を買った、その時にだった。
 文太は店員にだ、こう言った。
「首輪にうちの住所と電話番号入れてくれるか」
「両方ですね」
「そうしてくれるか」
「わかりました」
 店員は笑顔で応えた。
「では入れさせてもらいますので」
「それが終わったらな」
「首輪をですね」
「引き取るからな」 
 当然金を払ってというのだ。
「そうしてくれよ」
「それでは」
 店員は笑顔で応えてだった。
 文太から彼の家の住所と電話番号を受け取った、そして入れ終えたなら連絡すると言った。こうしてだった。 
 文太はそれが終わると百合子と共に家に帰った、そのうえで話した。
「やっぱり首輪にはな」
「住所と電話番号はね」
「入れておかないとな」 
 そうしなければというのだ。
「いざという時にな」
「困るわね」
「ふとしたことでな」 
 それでというのだ。
「ふわりが外に出てな」
「そうしてよね」
「迷子になったらな」
「GPS付けてからね」
 ふわりにはとだ、百合子は答えた。
「そこから探せるけれど」
「念には念を入れてな」 
 そうしてというのだ。
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