第163話
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及ぼす事も十分に考えられるからね。」
「それに彼はこの船の運用を任された責任者としても、皆を無事に元の世界に帰す”義務”もあるのですから、こちらの世界の両勢力にまだ我々の存在を悟られていない現状こちらの世界の戦いに参加せず、元の世界に帰還する事がこの船の責任者としての最適な選択です。」
「並行世界のリィン君達を転位で地上じゃなく、アルセイユU――――――オリヴァルト殿下達の元へ送り届ける事を考えたのは、アルセイユUになら予備の空中戦可能な機甲兵が待機している可能性がある上、機甲兵が無くてもオリヴァルト殿下達の元でならリィン君達にも何か手伝えることがあると思ったんだろうね……」
「それが現状の総督閣下にとって皆さんもそうですが、並行世界の総督閣下達にできる最大限の配慮ですわね。」
「シュバルツァー………」
「それは……ッ!」
「…………………」
リィンの説明を聞いたセリーヌは納得して静かな表情で呟き、リアンヌはリィンの意図をその場にいる全員に説明し、トワとミュゼは複雑そうな表情でリィンの考えを推測し、セリーヌ達の話を聞いたデュバリィは複雑そうな表情でリィンを見つめ、ロイドは声を上げたが反論の言葉は出ず悔しそうな表情で唇をかみしめ、エリィは複雑そうな表情で黙っていた。
「……………セリーヌ達の言う通り、俺達の世界の戦いにそちらの俺達に協力して欲しいと頼む事は間違っている事は俺達も理解したし、本来ミリアムとクロウは消え、イシュメルガに呑みこまれるか融合化してしまうはずだった俺達を救ってくれた上元の世界に帰してくれた”恩”もあるそちらの俺達にこれ以上の負担を頼むべきじゃない事も理解している。………さっき、”転位”で俺達をオリヴァルト殿下達の元へ送ると言っていたよな?ならせめて”転位”で俺達を新旧Z組が戦っているあの場所へ――――――”逆しまのバベル”の中へ送ってくれ……!」
「アハハ、やっぱりリィンの事だからみんなの元に向かう事を希望すると思っていたよ〜。」
「ま、それがお互いにとっての”妥協点”だな。」
”リィン”は落ち着いた様子で呟いた後リィンを見つめて頭を下げてある頼みをし、”リィン”の決断に”ミリアム”と”クロウ”はそれぞれ苦笑していた。
「………仕方ない。そういう事だから、すまないが、頼めるか、ベル――――――」
頭を下げ続ける”リィン”を見て軽く溜息を吐いたリィンがベルフェゴールを呼ぼうとしたその時、艦全体に衝撃が起こった。
「今の衝撃は一体……!?」
「まさか、どちらかの勢力による流れ弾がこの船に被弾した……!?」
衝撃が起こった後にガイウスは真剣な表情で声を上げ、ヨシュアは推測を口にし
「こちらルシエル!ブリッジ、今の衝撃は一体何なのですか
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