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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『天災』にして『天才』
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は真紅の装甲のIS。
 ってちょっと待ってください! 全スペックが現行ISを上回る!?

「さぁ! 箒ちゃん、さっそくフィッティングとパーソナライズを始めようか! 何心配ない! この束さんが補佐するから直ぐ終わるよー」

「……それでは、頼みます」

「堅いよ〜箒ちゃん。実の姉妹なんだから、もっとこうキャッチーな呼び方でね。こう例えばそう、お姉ちゃんなんて……」

「……早く、始めましょう」

「ま、それもそうだねー。時間は有限だからねー」

 箒さんが『紅椿』に乗り込むと束博士がコンソールを開く。

「箒ちゃんの基本データはもう入力してあるからね、後は最新データに更新するだけだよ〜。ちょちょいのぱってねー」

 束博士はそう言うと空中投影型のディスプレイとキーボードを6枚ずつ呼び出しすとそれを操りだしました。
 普通どんな人でも同時に出来る作業は2つか3つが限度のはずなのにこの人は6枚のキーボードとディスプレイを同時(・・)に操っています。
 手と目線を見れば分かる。この人は一瞬でディスプレイ全てに映し出されるデータを把握してそれを全て手元の6枚のキーボードで対応させてる。
 しかもディスプレイに映し出される物の時間はほんの数秒。一枚でも私には追いきれないのに束博士はそれがさも当然であるかのように読みきって次々にデータを更新していきます。

「近接戦闘を主眼にした万能機だから、箒ちゃんに馴染むと思うよ。後は自動支援装備もつけておいたからね、箒ちゃんのために……お姉ちゃんが!」

「それは、どうも」

 箒さん、何か固いですね。実の姉妹だって言うのに……やっぱり天才の妹と言うのは苦労が多かったんでしょう。

「ん〜? おお、箒ちゃんってばまた剣の腕が上がったかな? 筋肉のつき方でわかるよ」

 無駄話をしながらもその速度は全く遅くならない。いえ、むしろ箒さんと話をしている時は反応速度が上がっているように見えます。

「すごい」

 誰の口から出たのか分かりませんが……いえ、私かも知れませんが……すごいという言葉でさえこの人には足りない気がします。

 これが本当の『天才』……

「はい、フィッティング終了ー。超速いねさすが私!」

 た、たった3分……速すぎる……こんな速度でパーソナライズとフィッティングが出来る人なんて今まで見たこと無い。リース先輩が素人のように見えてしまう。

「ふふん、後は自動処理でパーソナライズも終わるからねー。さてさていっくん、『白式』みーせてー」

「あ、はい」

 束博士はそう言って『紅椿』を離れると一夏さんのほうに近寄っていく。箒さんのほうは調子を確かめるようにISの手や足を動かしています。腰には刀型の近接ブレードが2本。ということはあ
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