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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『天災』にして『天才』
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 あの突きを喉に食らって何で普通に喋れるんですか……この人も十分普通じゃないですね。

バシン!

「ザクゥッ!?」

「では今度から殴りましょう」

「殴ってから言ったぁ! 箒ちゃんひどーい! ねぇいっくん、酷いよねぇ?」

「え、えーっと……」

 いっくんと呼ばれた一夏さんが困り顔で頬を掻いています。この呼び方と一夏さんの反応を見るからに完全に知り合いですね。
 うん? 束……箒さんの関係者で束ってまさか……この人……

「え、えっと……この合宿では関係者以外立ち入り禁止の……」

「ん? 奇妙なこと言うねえ。IS関係者というなら、IS生みの親の私は関係者以外の何者でもないと思うのだけど?」

「え、あ、はい。そうですね……すいません」

 山田先生撃沈。
 え、ちょっと待ってください?
 箒さんと知り合い、一夏さんとも知り合い、織斑先生の知り合いでISの生みの親ってもしかして……!

「おい束。自己紹介位しろ。うちの生徒たちが困っている。」

「え〜っ! メンドクサイなぁ。私が天才の束さんだよー。以上!」

 そう言ってくるりと回って見せるこの人は……やっぱり!
 通称『天災』の『天才』と呼ばれる……

「や、やはり……この人があの…」

「篠ノ之……束……」

 セシリアさんとラウラさんの呟きが聞こえました。というより他の人も私も声が出ないだけで内心同じ心境です。
 全世界規模で確保命令と指名手配されている人がなんでこんなところに!?
 そんなことを考えていると山田先生が織斑先生の指示でざわついている各班の担当に向かいます。

「それで、頼んでおいていたものは?」

 箒さんが躊躇いがちにそう尋ねました。その瞬間束博士の目が本当に光る。こう何かギュピーンって。

「ふっふっふ〜、そこは任せなさい箒ちゃん! さあ! 大空をご覧あれ!!」

 束博士がビシッと直上を指差すと何かが降ってきた。
 砂浜に轟音と共に降り立った巨大なそれは銀色の立体の水晶体の様な何か。それが一夏さんの一歩手前に落下してきたのだ。

「あ、危ねえ〜……」

 危うくぺちゃんこになりそうになった一夏さんが思わず肩を下ろす。それと同時に目の前の水晶体が開いた。私のISがそれに反応しました。

 IS……反応? ということはまさかこの中身は……

 水晶体が倒れこみ浜辺の砂を巻き上げて中身を一瞬覆い隠します。
 その砂煙が晴れると同時に束博士が誇らしげに声を上げました。

「じゃじゃじゃーんっ! これぞ箒ちゃんの専用IS『紅椿(あかつばき)』!! 全スペックが現行ISを上回るメイドイン私の機体だよ!」

 その言葉に反応するように作業アームで外に出されてくいるの
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