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少女1人>リリカルマジカル
第十九話 少年期A
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バイスって宝石じゃないの? えっと、こんにちは」

 ある程度の魔法のさわりを教えてもらい、いよいよお披露目会になった。お姉さんはポケットからカード状の鉄の板のようなものを取り出す。アリシアはデバイスをコーラルぐらいでしか見たことがなかったから驚いているようだ。あと挨拶をしてみても返事が返ってこなくて、不思議そうにしている。

 どうやらお姉さんが取り出したのは、ストレージデバイスみたいだ。インテリとは違って人工知能がないため、意思はない。その分魔法の処理速度が速く、誰でも使えるため普及率は一番高い。最も一般的なデバイスだな。アリシアにそんな風に教えてあげると、感心したように声をあげた。

「でも、魔法は早く使えるけど、コーラルみたいなデバイスの方がいいんじゃないの」
「いい物といえばそうよ。でも作るコストが高いし、使い手も選ぶから難しいのよ」

 妹は疑問に思ったことはすぐに質問する。わからないことは素直に教えを乞うというのは大切なことだ。周りが大人ばかりだったから、その辺は自然と身につけていったのだと思う。


「じゃあ、コーラルって実はすごかったんだ」
「うにゃぁ…」
『やっと、やっと理解してくれましたか。「実は」とか「うそぉ」みたいな響きが聞こえた気がしますが、そうなのです。すごいのです。僕は高性能なデバイスなのです!』

 そんな感極まらなくても。俺も一応、コーラルがすごくハイテクなものだって自覚はしているんだよ。よく忘れるだけで。

「そっか。インテリジェントデバイスってすごいデバイスだったんだね」
「そうね。人工知能があるからこその強みもあるから」

 お姉さんもアリシアの勉強熱心な姿にうれしそうだ。

「だから、ゲームも一緒にできるし、目覚まし時計にもなるし、リニスの遊び相手にもなるんだね!」
「そうそう。道具袋にもネタ貯蔵機にもビデオカメラにもなるし、画像撮ったり編集するのも楽だし、いくらブン投げても壊れないしな。デバイスすげぇ」
「それはもはや使い方が違うッ!?」


 魔法お披露目会 その2 「魔法について」


「これが『アクティブプロテクション』よ。防御系統の魔法で、発動も早く、なによりも魔力消費が少ないのがメリットね。初級魔法の始めの方で習うはずよ」
「あっ、コーラルがよく使っている魔法か」
「わぁ、きれい。触ってみてもいい?」
「大丈夫よ。でも強く押したらだめだからね。これは攻撃してきた相手を弾き飛ばすものだから」

 お姉さんの目の前に展開された魔法陣。淡い光を放ちながら空中に浮かんでいた。俺も感触が気になったので、みんなと一緒に触ってみる。すると確かに手のひらが押し返されるような感覚が魔法陣からあった。これが魔法なのかー。

「うわぁ。すごいね、リニ
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