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少女1人>リリカルマジカル
第十九話 少年期A
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のなし。変はなしで。えっとこう不思議な方向に…。うぅ……」

 お姉さん、そんな頑張ってオブラートに包もうとしなくていいよ。偏っている自覚はあるから。家が開けっ広げな連中ばっかりで、もう慣れているから。コーラルはもうちょっと遠慮を覚えてほしいけれど。それにしても、俺の中の原作の魔法知識がいまいち活躍しない。そっちの方が俺としては不思議だ。


 さて、飛び立つお姉さん阻止事件から数日。ついにお姉さんが魔法を見せてくれる日になりました。なんでも、母さんとお姉さんとで話し合って、いろいろ今日のことを決めてくれたみたいだ。本当にありがとうございます。

 母さんにもふざけたりせず、真剣にお勉強させてもらいなさい、と言われた。アリシアと一緒にしっかり返事をして、今日も管理局へ行く母さんを見送った。妹は好奇心旺盛なところはあるけど、約束したことは頑張って守ろうとする子だから、そこらへんは俺も信頼している。

 それとコーラルは俺の隣で浮きながら、様子を見守っている。リニスもアリシアの足元で毛づくろいをしながら、静かにしている。夏の日差しも少し前に比べると収まってきたが、それでも庭に注ぎ込まれる太陽の熱気を肌で感じるな。

「テスタロッサさんとお話ししてね。今日は魔導師としての基礎的な魔法についてのお勉強も、一緒にしようと思います」
「魔法の基礎?」
「えぇ、そうよ。それでは、早速問題です。魔法を使うときに大切なことは何かな?」
「むぅ?」

 どうやらさっきお姉さんが言った通り、本当にお勉強形式で進んでいくみたいだ。普通にパパッと魔法を使っているところを見せてくれるのかなって思ってた。でも、こっちの方が俺たちのためにはなるか。

「んー、魔力?」
「なるほど。アルヴィン君は?」
「はっ、理数だろ」
「……なんでそんな投げやりに」
『お気になさらないで下さい。現在進行形でも悩んでいる古傷が疼いているだけですから』
「うっせ、自称デバイスのくせに…」

 ―――ますたーの回避率が微妙に上がっている!?
 ―――ふっ、俺も成長しているんだ! その程度の突撃ではリニスの閃光を毎度受けている俺に届くはずがなかろう!!

 ―――猫パンチ

「『ごめんなさい…』」
「にゃー」
「どうぞ続きをお願いしますって」
「えっ、あ、はい。あれ? 猫だよね。あれを鎮圧したの、猫が。というか今さらっと猫の言葉理解してなかった? あれ?」

 俺たちが復活したころには、お姉さんはなにかを悟ったように儚げな笑顔で、もういっか、とうなずいていた。


「それでは気を取り直して。魔法を使う際に大切なのは、まずはイメージ。あれこれ考えるよりも集中することが一番必要なのです」
「えー、理数じゃないの?」
「確かに知識も必要だけ
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