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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第十七章 ざわめく空の下
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としたら、辰ノ大花の行動は一体何なんだ。こちらのその行動を危害と見なすのであれば、辰ノ大花の行動には意味が通らないだろ」
「辰ノ大花も救いを望んでいるのですからね。では、黄森のその行動には一体何の意味が有りますの? わざわざ竜神の力を解放に導く、その意味は」
 容赦なく次々と疑問を投げ掛けるネフィアは、口を流れるように動かした。
「そして解放に介入する黄森が納得いくような大義名分は何ですの?」
「それが今一番の悩みなんだよな。黄森を悪とし、辰ノ大花と共闘出来る大義名分が見つからない。せめて黄森を悪と出来ればいいんだが」
 眉間にシワを寄せる飛豊は、しばしそれについて考える。
 黄森を悪とするには、宇天長の解放が間違っていることを指摘する必要がある。
 しかし、それが出来ない。いや、まず悪とする理由が何処にも無いのだ。
 黄森は何故、国力とも言える竜神の力を解放するのか、そしてそれを防衛に使うとはどういうことなのか。
 不思議だ、と飛豊は思う。
「黄森のやることは分からないが、それでもやるしかないのが現状だな」
「当たって砕けろ戦法ですね。セーランがよくやる」
 机に幾つもの空の弁当箱が散乱している点布が、口にものを放り込みながら言う。
 隣にいるロロアが嫌そうに、机を彼から離している。その状態で、
「砕けたら意味無いと思うんですよねえ」
「砕けたらくっつければいいから大丈夫よ」
「恋和さんて、たまに考え方が凄いですよね」
 その言葉が理解出来ないのか、恋和は笑顔のまま首を傾げている。
「まあ、これに関しては社交院を上手く納得出来る方法を取るさ」
「先が思いやられるな」
「ルヴォルフ、そんなことを言ったらお前がやれってことになるよ」
「それもそうだな、これは失礼した」
 ルヴォルフの言葉をグレイが指摘し、ルヴォルフが獣毛で敷き詰められた頭をこちらに下げた。
 気にしていないと、組んだ両の腕をほどき掌を見せて飛豊は首を振る。
 黒髪が左右に揺れ、振るのを止めるとその揺れは徐々に小さくなっていった。
「考えてることは各自違うだろうが皆、これだけは解ってくれ」
 教卓に両の手を付き、力強く言う。
「日来はこれから辰ノ大花の宇天長を救出を目的とし、今後は世界を渡り歩く。これは日来を存続させるため、そしてアマテラス系加護を守り抜くためだ」
 真剣な眼差しを皆に向け、あちらもそれに答えるように視線で応答した。
 他のクラスは授業の真っ最中なので少し声を抑えたが、皆にはちゃんと聞こえたらしい。
 頷き、飛豊は背後の電子黒板の隅に表示されている時間を確認する。
 午前十時三〇分少し過ぎを表示している。
 確認し、後ろに向けた顔を前へと向ける。
「軽く説明はしたが、社交院との会議は面倒なことになるだろう。黄森の監
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