天国と地獄
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く行っていることに喜んでいるようだが、本当に少年を渡すまいとしているジュビアにそれを悟られないようにとすぐに目付きを変える。
「いやいや、人魚の踵だって負けてないよ」
「男でもシリルなら別かもね」
そこに割り込むように身体を寄せてくるのはソフィアとスリム型に体型を変えているリズリー。二人も身体を寄せてはいるが、ソフィアはいつものようなボディタッチをシリルにしていない。もっとも、ソフィアは相当我慢しているのかかなり身体が震えており、いつ暴発してもおかしくないようには見えているが。
「これ、自分たちも入った方がいいんですか?」
「ど・・・どうしよっか?」
そこに割り込んでいくか迷っているのはサクラとシェリアの蛇姫コンビ。彼女たちも他チームの狙いには気が付いていたが完全に出遅れたのか、どうすればいいのか迷っているようで輪に入れずにいた。
「まずいわね、これは」
その様子を見て表情を曇らせるのはカナ。ただ、彼女の不安の要因がルーシィたちにはわからなかった。
「でも、あれでシリルが困惑するの?」
「確かに。私たちの裸も何回も見てるし耐性はあるはずよね?」
なかなかとんでもないことを言っていることに気が付いていないルーシィとミラジェーンだったが、カナは自身の心配がそこではないことを伝えるために首を振る。
「確かに色仕掛けだけだったら大丈夫だったかもね」
「だけって?」
「他に何かある?」
彼女たちの目に映っているのはどう見ても自分たちの魅力を存分に使って目の前の少年を誘惑し、平常心を断ち切ろうとしている姿。必要以上のボディタッチを繰り出すその表情は少年が自分たちの手中に落ちようとしている様を楽しんでいるように見えているが、彼女たちが色仕掛け以外の何をしているのかはルーシィたちからはわからない。
「シリルたちは私たちと一緒にいるからね、多少のボディタッチも露出への耐性もあるよ。ただ、それは私たちがあいつを女の子扱いしてるからなんだよ」
「え?それって・・・」
何が言いたいのかようやくわかったミラジェーンは青ざめた顔をしている。いまだに何がなんだかわからないルーシィは二人の顔を交互に見ていることしかできない。
「シリルは今あいつらにされてるみたいな、男扱いに慣れてないんだよ」
「うわ!!何その悲しい弱点!?」
少年の容姿が引き起こしたあまりにも悲しい事実に突っ込みを入れずにはいられない。ただ、少年は生まれて初めてといってもいいほどの男扱いとそれと平行して行われる色仕掛けに茹でダコのようになっている。
「てかウェンディ、静かだけど大丈夫?」
「ダメよ、ルーシィ。も
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