ターン10 激突!襲い来る門番の魔手!
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昨日寝て朝起きたら日付が一つ進んでました。
『………何を言っとるんだお前は』
「いやほらだってアレじゃん、個人的にはもう昨日の時点で今日という日が来なくても別に文句なかったんだよ?やだよ退学とか」
『もう負け試合前提かい。いーから起きた起きた、さっさと着替えてメシ食って来い』
ぶつくさ言いながら体を起こし、布団をはねのけてベッドから降りる。とはいえ、別に僕だって本気で言ってるわけじゃない。一つの冗談、軽口のようなもの。…………半分はね!まあそれはそれとして今は、メザシと白米と味噌汁とたくあんでも食べに行こう。
「お、起きてきたか」
「おはようッス、清明君」
「おはようなんだな、清明」
「うん、おはよー」
もう食事中だったいつもの三人に軽く挨拶して席に着くと、後ろから声をかけられた。
「おはようなんだニャ、清明君。今日は先生も見に行くから、頑張って欲しいのニャ」
「びっくりさせないでくださいよ先生………でも、頑張りますよ。そういや先生、今日の相手って一体誰なんですか?」
「申し訳ないですが、それはまだ教えるわけにはいけないのニャ。クロノス先生から釘を刺されているのニャ」
む、またクロノス先生か…………あの人ホントにレッド嫌いだなあ。まあ、どんなところにも一人くらいは合わない人っているもんだよね。
「よし、それじゃあ行こうか。大丈夫?緊張してない?だってさ」
「うん、こっちはへーき。でもさ」
「どうかしたの?だって」
所変わってデュエルちょっと前の控え室。ついさっきまで応援にいろんな知り合いが来てくれてたけど、今は僕ら以外誰もいない。もう出番まで10分もないからのんびり駄弁ってる暇はないんだけど、どうしても先に一言だけ、彼女には言っておきたいことがあった。
「………今更だけどさ。ごめん夢想、わざわざこんなことに付きあわせて」
今更この話題を持ち出したところで意味がないのはわかってる。第一お礼だったら昨日のうちに何回も繰り返したし。でも、しつこいって思われてるかもしれないけど、こっちのけじめとしてもう一回だけ言っておきたかったんだよね。空気読んで部屋の外で待機してるユーノには感謝してます。
「ううん、大丈夫だよ。全然気にしないで、だってさ」
ちょっと笑いながらこっちを振り向き、安心させるように返事を返す夢想の姿は、なんだか僕には眩しく感じられて。
「う、うん………」
まともに目を合わすこともできずに赤くなった顔を伏せて、ちょっぴり気弱な返事を返すことしかできなかった。情けないよね、自分から話振っといて。
「あ、そろそろ時間だ。行こ?だって」
「そう、だね…………ありがとう」
こんな所でも気を遣わせちゃったんだろうか
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