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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
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黒衣の来訪者
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に剣を納めると、にやりと笑って言う。


「うーん、俺的には正義の騎士が悪漢からお姫様を助けた、って場面なんだけどな。……感激したお姫様が涙ながらに抱きついてくる的な……」

「ば、バッカじゃないの!!」


……照れてる。


「なら戦った方がマシだわ!!」

「あなたにはお礼を言って普通に接するという選択肢がないのかしら……」

「ぐぬ………」

「ははは、冗談冗談」


ギリギリと歯軋りして、にやにやする少年を睨むリーファ。せっかくの綺麗な顔が台無しだ。その時、不意に声がした。


「そ、そうですよ、そんなのダメです!!」


音源は少年の胸ポケット。そこから小さな小妖精(ピクシー)が出てきた。


「パパにくっついていいのはママと私だけです!」

「ぱ、ぱぱぁ!?」


リーファがすっとんきょうな声をあげる。やれやれ、女の子はもっとおしとやかにしなさい。

私が言えたことではないけど。

とまあ、螢兄から聞いた情報から類推するにあれがお母様が造った『メンタルヘルスケアプログラム』の《ユイ》なのだろう。


「ともかく、助けていただいてありがとうございました。私はセラといいます。こちらはリーファ。パートナーです」

「あ、ありがとう……」

「……俺はキリトだ。この子はユイ」


ピクシーがペコリと頭を下げる。その後、お礼と言うことで初心者な少年に色々レクチャーすることになった。







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移動ついでに随意飛行を習得した(確か、螢兄は『やだあれめんどい(泣)』とか言ってた)キリトは着地の際にスイルべーンの風の塔に激突するという事態になってたが、生きてたのでまあいい。


「リーファちゃ〜ん、セラちゃ〜ん」


この世界でその呼び方をする人物は1人しか知らない。


「あ、レコン。ただいま」

「すごいよ2人とも、アレだけの人数から逃げきるなんて流石《緑の……って……」


今更、傍らに立つキリトに気がつく。


「な、スブリガンじゃないか!?なんで……!?」

「この人が助けてくれたの。あやしい人じゃないわ。私が保証する」


リーファは唖然とするレコンを指差し、キリトに言う。


「こいつはレコン。キミに出会うちょっと前にサラマンダーにやられちゃったんだ」

「そりゃすまなかったな。よろしく、俺はキリトだ」

「あっ、どもども」


挨拶が済んだとこで、未練がましくリーファを見るレコンを実力行使込みで追い返し、2人が贔屓にしているレストラン、《すずらん亭》に入った。


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