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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
海×遊び
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「ううん、少し休みたかったし僕のために、ね?」

「わ……かりました」

 人を乗せるのがすごい上手いです。これ断れる人いませんよ多分。

 ビーチバレーのお遊びルール版。
 タッチは3回まで、1セット10点の3セット先取、スパイク連続禁止。

 ちょっと足の裏で砂を確認する。
 ふーむ、砂は細かめで湿気なし。暑さは本国よりは熱くないけど普通に熱いって感じ。となると足を踏み込む力はこの程度で……

「行くわよあんたたち! 準備はいいわね!」

 鈴さんがそう言うと同時にジャンピングサーブを放つ。
 おお!見事なサーブ!ボールが鋭い回転によって弧を描いてネットギリギリを通過しこちらのコートに迫る。

「甘いな」

 ラウラさんがすばやくその着地点に回りこんでボールを受け止めます。
 さすが、完璧に回転を殺しています。

「わ! わ!」

 そのボールはのほほんさんの上に迫る。のほほんさんは手をバタバタさせながら何とかボールを真上に弾き上げました。

「のほほんさん! 伏せて!」

 のほほんさんが上げたボールはフワリとネット際に浮き上がる。まるでのほほんさんの様な見事なチャンスボール。
 後方から助走をつけた私が一気に砂浜を踏み切り、体を宙に浮かせる!

「おー! たかーい!」

「しっかり決めろ」

 のほほんさんとラウラさんの声が聞こえました。両手両足を弧のようにして力を溜める。
 それを解放する瞬間にネット際からいきなり出てくる二つの影!

「させるか!」

「私と一夏さんの愛の壁を超えることができるとでも!」

 一夏さんとセシリアさんがブロックに入ってきています。ここまで反ったら打つしかない。
 落ちてくるボールを視界に納めつつ目標修正!

「とおりゃあ!」

 空中で海老のように私の体が前に反ると同時に右手の平のど真ん中でボールがインパクトする。

バシィン!

「どわあ!」

「きゃあ!」

 一夏さんの右手とセシリアさんの左手の間にボールが突き刺さりその間をこじ開ける。そのままボールは二人の手を門のように左右に弾き飛ばして浜辺に突き刺さった。

「っし!」

 それを見て私は思わずガッツポーズ。

「な、何あの威力……」

「男子バレーでもあそこまでは中々ないわよ」

「さすが代表候補生……」

 周りからの声を聞いてはっとしました。
 しまった、つい本気で!

「だ、大丈夫ですか!」

「お、おう。大丈夫だ」

「その体のどこからあれだけの威力を……」

 一夏さんとセシリアさんは当たった方の腕をさすりながら立ち上がる。

「く! 反応も出来なかったなんて! カルラやるわね!」


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