準備
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で、どれが一夏さんの喜ぶものですの?」
「教えると思ってんの?」
ですよねー、教えるわけ無いですよね。
「な! そ、それはズルですわ! 公平に勝負なさい!」
「は! 恋は戦場よ! そんなこと言ってると置いていかれるわ! じゃね!」
そう言うと鈴さんはゲームセンターの雑踏に消えていきます。
「あ! お待ちなさい!」
セシリアさんがその鈴さんを追うようにゲームセンターの奥へと突入していきます。
あー、見えなくなっちゃった……
その場には私とシャルロットさんとラウラさんの3人が残されました。
「お二人は行かなくていいんですか?」
「へ? ああ、うん。僕はこういうの慣れてないから。これ取れたのも偶然だし、無駄遣いはやめておくよ」
シャルロットさんは苦笑いしながら両手の『グダパン』を持ち上げてみせる。
「ラウラさんは?」
「そもそも一夏の欲しいものでないと意味が無いのだろう? ならばあいつが一緒にいる時に、あいつが欲しいといったものを目の前でとってやった方が良いのではないのか?」
「ああ、なるほど」
確かに人によっては一緒にあのドキドキを共感したいという人もいますからね。しかもその場合一夏さんと一緒に遊べるという……
「しかもわざわざこの程度のものにチマチマ金を使うなら直接買い取ってしまった方が早いしな」
そう言う思考ではなかったようです。
「……そうですか」
「ふふ、ラウラらしいね」
私は完全に苦笑いでシャルロットさんはクスクスと笑っています。
ラウラさんは軍属でしかも代表候補生。水着を買うときに聞きましたけど貯金は今まで使うことも無かったということで2000万ユーロくらいあるとのこと。本人でも多分ってつけて言ってたので本当に使う機会無かったんですね。
1ユーロ100円としても20億の計算。
そんなにあって一生で使いきれるんですかね。まあ貯金はいいことですけどこの感性は何とかした方がいい気がします。
「それよりカルラかシャルロット。先ほど二人のやっていたやつをやってみないか?」
お? ラウラさんが自分でゲームの誘いを?
「自分で兵器の構造を把握したい」
あちゃー……
「付き合います……」
「ふふ、頑張ってねカルラ」
頑張ります。
――――――――――――――――――――――――――――――
「お、重い……」
ラウラさんは結局一緒にやっていた私を置いてきぼりに一人でハイスコアをたたき出し、あっさりと鈴さんとセシリアさんの点数を抜いてしまいました。ついていくほうも楽じゃありませんよ。ゲームの経験なら私の方が長いはずなんですけど……
それに加え
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