初めての交友
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臨海学校を来週に控えた日曜の休日。
私は箒さんと共に朝食を取るために食堂に向かっています。
「ふあ」
あう、欠伸が……
「どうした? 眠いのか?」
「はい、最近朝方一夏さんの部屋がうるさくて……今日も何かすごい悲鳴と気合の声が……」
「…………そうか」
思い当たる節があるのか箒さんが目を背けました。
そのまま箒さんとは会話の無いまま食堂へ、すると何故か首の角度がおかしい一夏さんが食べずらそうに朝食を食べていました。
寝違えたんですかね?
一瞬だけ箒さんの方を見るとすごい複雑そうな顔をしていました。ナンデデショウカネ?
箒さんと一緒の和食の焼き鮭定食を取ってカウンターを離れます。ISも箸使いも日々練習が欠かせません。
休日の朝は部活に行っている人や自分のタイミングでとる人が多いので食堂はいつもより人数が少なくどこでも空いている状態です。
それでも箒さんは一夏さんの隣に行くんですよね。
「おはようございます、一夏さん」
「お、カルラと……箒もおはよう」
「うむ」
箒さんの顔を一瞥した一夏さんは何故か顔を青ざめて再び朝食をとり始めます。
私は一夏さんとは箒さんを挟んで座りました。
「お、やばいもうこんな時間か! すまん二人とも! 俺はもう行かないと!」
一夏さんは時計を見ると途端に朝食の残りを掻きこんで食堂を後にしてしまいました。
あの焦りようは本当に用事があるようですね。
それを自分が避けられたと思っているのか、箒さんの食事をするお箸はいつもより強めにゆで卵に突き立てられ……
ドスン!
パカッ
綺麗に真っ二つに割れました……
あの、箒さん? それまだ殻が付いたままなんですけどお箸でどうやったんですか……
「おはよー、あんたら休日もいつもどおりなのねー」
「おはようございます」
いつの間に来ていたのか、鈴さんがトレーを持って来て私の隣に座りました。ちなみに鈴さんはトーストとサラダっていう洋風の食事。
箒さんと一緒ですからね。休日も食事の時間が規則正しくなるんです。いいことです、そして美味しいです。
「そういえばあんた達臨海学校の準備もう終わった?」
「え? 準備するものなんてありましたっけ?」
私が顔を傾げると鈴さんは心底呆れたという顔をしました。
「海に行くのよ? 水着くらい買わなかったら十代女子の名が泣くわ!」
「あ、なるほど」
確かにそれもそうですね。ですけど……
「私もうありますよ?」
「何言ってんのよ。去年と同じ水着使うわけ?」
ヤレヤレこれだから、といった風に首を振られてしまいます。
んー、何か妙に説得力あ
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