第二章
[8]前話
「その子が」
「そう、茂みにいた」
「そうなのね」
「いや、まさか」
「ここに保護されているなんて」
「思わなかったよ、茂みで会ったことは奇跡だったけれど」
それでもというのだ。
「ここで再会したことも」
「奇跡ね」
「そうだよ」
こう言うのだった。
「本当に、それなら」
「この子にするのね」
「他にいないよ」
こう話してだった。
二人はマリノを家族に迎えた、やがて二人は結婚してマリノは兵士から転職し軍のカウンセリング自分と同じ様に心を病んだ人を癒す仕事に就いた。そして家では。
妻となったベッキーそれにスカウトと一緒に暮らした、彼はいつもスカウトを見てそのうえで妻に話した。
「スカウトに出会わないと」
「どうなっていたかわからないわね」
「僕はね」
こう言うのだった。
「本当にね」
「そうよね」
「神がね」
「貴方とスカウトを出会わせて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「救ってくれて家族にもね」
「させてくれたのね」
「そう、僕は神とね」
「スカウトに救われたわね」
「本当にね、だから」
それでというのだ。
「これからもね」
「スカウトと一緒にいたいわね」
「そうしたいよ」
スカウトを見て言うのだった、そして彼を撫でるとだった。
家族は嬉しそうに鳴いた、マリノはその彼を見てまた笑顔になった。
兵士を救った猫 完
2023・10・18
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