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リュカ伝の外伝
暗躍.4「確定余生」
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は私に視線を向けたので、
「きっと理解出来たのだと思いますわ」
と伝えた。あながち嘘では無いだろう。

ソレを聞いたお父さんは子供の様な笑顔で馬鹿(ドン)に近付く。
そして悲鳴。
まぁ悲鳴と言っても『んんん〜!!』って感じのハミングスクリームだ。ハミング()スクリーム()ってちょっとオシャレだな(笑)





心地良い(人による)ハミング()スクリーム()が終わり一時が経過した。
馬鹿(ドン)も落ち着いた様で、涙を流して鼻が治ったことを喜んでいる。
決して泣いているのは苦痛からではない……はずだ!

一つ気になるのは……アイツの鼻は、あんなに尖っていたかって事だ。
先程までは、高所から落として潰れた饅頭みたいな鼻だったのだが、今では茹でる前のベビーコーンの様な鼻になっている。薄手の上着ならハンガーで掛けられそうだ。

まぁ治ったのだしいいか。
取り敢えず一応この部屋にある鏡をメイドに持ち出させた。
私ってば気を使いすぎかしら?

「さて、鼻も治った(?)事だし、写真を撮るぞ。涙と鼻水を拭け!」
感動が止まらない様子だ。
まぁ無理もない(笑)

「シャ、シャシンって何だ……いや、何ですか?」
(ポカッ!)
「言い直したけどアウトだ馬鹿者! 今後は言葉遣いに気を付けろよ。お前の命を握っている嫁さんに嫌われるぞ(笑)」
そのくらいいいじゃん。

「写真の説明は後でしてやるから、兎も角今は顔を作れ。未来の嫁さんに見せる顔を!」
「は、はいっ!」(キリッ!)
頭を軽く(多分軽く)殴られたが、未来の嫁さんの為のモノと判り、慌ててイケメンに化ける。

「ぶはぁ(笑)」
だが、その鼻とのアンバランスさで私は思わず吹き出してしまった。
不意打ちはズルいわぁ(笑)

そんな私の事は無視してドン・ファン・ネルの見合い用写真は撮影された。
なお、笑ってしまった私にはネル家の従者から厳しい視線を向けられる。
睨み返してやったけどね。

「う〜ん……こんなもんかな? ビアンカ等が言う程イケメンじゃないけど」
写真を撮影する機械(カメラと言うらしい)を確認しながら呟くパパ。
イケメンじゃなく感じるのは鼻が原因じゃないかしら(笑)

「じゃぁ写真に付いて説明するよ。ってか百聞は一見にしかずだ。ポピー、クエンティーナちゃんの資料を貸して」
そうか……説明を後回しにして写真を撮ったのは、先に彼女の写真を見せると駄々をこねて面倒になると思ったからね。

私は既に用意だけはしてあった先日お父さんが持参した見合い用のファイルを手渡した。
「ほら、コレを見ろ」
お父さんは私から受け取ると、ファイルを開いて馬鹿(ドン)に見せる。

「この絵が写真って物。この機械で撮
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