暗躍.3「事後処理」
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(ラインハット城:会議室)
ポピーSIDE
アルルさんが山奥の村で暴漢に遭遇する事件から2週間と少しが経過した。
事件の事自体知らないのか、サラボナからは何も言ってこず……
当のネル子爵家四男坊の行方も分からないまま困り果てていた。
しかし突如としてネル子爵家から『ドンが自力で帰って来ました』と報告があった!
あまりにも時間が掛かっていた為、お父さんからも毎日の様に状況報告という名の突き上げがあり、私もお義父様も辟易していたから怒りの感情が多分に含んだままネル子爵家の代表者(長男)とアホ(四男)を城へと呼び寄せる。
当然、少しでも嫌味を言わせたくないからお父さんの事も呼んでおく。
それでも『何で僕から出向かなきゃならないんだよ!』と文句を言われ、今朝開封したばかりの胃薬を全て飲み干すお義父様が哀れに思える(笑)
でも連絡を受けて直ぐにお父さんはやって来て、当家で食事をすることに……
だけど思っていたより機嫌は悪くなく、和やかな雰囲気でネル家の到着を待つことが出来た。
きっと嵐の前の静けさとはこの事なのだろう(笑)
だってお父さんは、3匹の従者を連れてきてるから……
ではご紹介しましょう。
本日お父さんの従者に選ばれた者達を……
1匹目はサーラ君。
彼は寡黙なメッサーラ。
何を喋っているのかはお父さんとリュリュにしか解りません。
2匹目の従者はアクデン君。
鼻の穴が私の太股よりデカいアークデーモン。
本当はリュリュに使えているけど、お父さんには逆らえない。
3匹目はバトラー君。
お髭が邪魔くさいヘルバトラー。
彼もリュリュ命だが、お父さんは苦手な様子。
何故この3匹が選ばれたのか……
まぁ語るまでもない事なのだが……ずばり顔が怖いからだ。
図体もデカいし威圧感がハンパない。
何も知らない素人貴族を脅すなら彼等程の適任は存在しない。
“怖い”と言う意味でならお父さんが一番怖いけど、見た目は爽やかイケメンだから、初見さんには怖さが伝わらない。
天は二物を与えないとはこの事だ……意味合いが少し違うかな?
あぁ、因みに……
雰囲気は和やかだがお義父様の胃薬の消費は加速している。
グランバニア製の胃薬はよく効くと言われているのに……おかしいわねぇ(笑)
そうこう和やかな時間(一部、しかも少数)を過ごしていると、件のネル子爵家が到着した。
代表者のミザン・ファン・ネルと、当事者のドン・ファン・ネル……それと従者が数人。
みんなグランバニア側の従者3匹に驚いている。
「お、お初にお目に掛かりますグランバニア国王陛下。私はミザン・ファン・ネル……足の悪い父“リフレク・ファン・ネル子爵”の全権代理でございます」
「全権代理と言う事は
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