暗躍.3「事後処理」
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前の床だ。
壁に激突させられ既にヨロヨロ状態のドンは、家臣等に支えられてお父さんの目の前に座らされる。
あら……コイツってこんな顔してたかしらねぇ?
ハッキリと憶えてないけど、もう少し整った顔だった様な気がしないでも無いような気がする。
「テメェ今の状況が解ってるのか?」
「は、はい……王太子妃殿下に対して、大変失礼な事をしてしまいました。本当に申し訳ございません。で、ですが……あの時は彼女がグランバニア王国の王太子妃殿下であることを知らなかったのであります!」
死にたいのかしらこの男?
ただ黙って謝っていればいいのに、無駄に言い訳をするなんて……
しかもお父さんが一番嫌う言い訳……“相手の身分で違う行動をした”って言ってる言い訳(笑)
「おいミザン。お前んとこでは平民をレイプしても構わないと教育されてるのか?」
「いえ……そんな事はございません。身分の貴賤に関わらず、暴行を行う事は罪であると教育されてきました……ですがこの者には教え切れて無かったみたいです」
「ち、違います! 私はレイプなどしておりません!」
「当然だ。被害者の夫が現れて、貴様の蛮行は未然に防がれた」
つまり“婦女暴行未遂”って事よね。
「ち、違うんです! そ、そういう意味ではなくt「何が違うと言うんだ!? 身体を覆ってたタオルを無理矢理剥ぎ取って女性の上に馬乗りになり、和やかに今年の流行色の話でもしようとしたとでも?」
「そ、それは……」
「あくまで未遂であっただけで、お前は俺の義娘をレイプしようとしてたんだ! しかも赤子の目の前で!」
そう……この事件に嫌悪を感じる点はまさにここ!
アルルさんの腕には、まだ生後1年未満の赤ん坊が抱かれていたのだ。
馬鹿はレイプなどはするつもり無かったと言い張るが、エロい気持ちで近付き、拒絶された上に偶然ではあっても赤子が投げた物で怪我をさせられた……そしてカッと頭にきて襲いかかり、アルルさんの身体を覆うタオルを剥ぎ取り馬乗りになった!
ティミーが助けに入らなければ、この男は何をするか分からなかっただろう。
いや……間違いなくアルルさんをレイプし、その傍でうるさく騒ぐ赤ん坊を殺してた。
本人が何と言おうとコレが周囲の共通認識である。
「……あの……ですから……そんな……」
この共通認識をお父さんにも説明され慌てふためく馬鹿。
それでも何か言い訳を言おうとし、流石の肉親も苛ついたのだろう……
「お前はもう喋るな!」
と怒鳴られて、力任せに殴られた。
ミザン殿もあまり人を殴ったりはしない方なのだろう……殴った右手を擦って縮こまる。痛かったのね(笑)
「はぁ〜……これで解ったろ。お前は実の
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