暗躍.3「事後処理」
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、これからの言動は全て子爵家の総意であると考えて宜しいな?」
「はっ!」
「解った。話が早そうで良かった」
今回の事態と、この場に居る強面3匹の所為で、極度の緊張状態だったミザン殿だったが、お父さんの優しい声と口調と仕草のお陰で、大分緊張が緩んだ様子。それは罠よ(笑)
「では子爵代理……いや、ミザンと呼んでも宜しいかな?」
「あ、はい」
少なくともこの場にはネル家の者が2人も居る訳だし、PNで呼ぶのが分かり易い。でも気を抜かないでミザン殿……そのイケメンは貴方と仲良くなろうとはしてないわよ(笑)
「じゃぁミザン。じっくり今後のことを話し合おうじゃないか……座ってくれ」
来賓室等の客を招く為の部屋じゃなく、会議室に並べられている椅子に座る様促す。
如何見たって貴族や王族の談合シーンではない。
「失礼します」
テーブルは無く(部屋の端に寄せてある)パイプ椅子だけのセッティングだが、ミザン殿はお父さんの正面に腰掛ける。
そしてドンは、隣の椅子に座ろうとした……が、
「バギ!」(ドカッ!)
「ぐはぁ!!」
お父さんの右手から発せられた風だけのバギにより、5メートル程離れた会議室の壁に叩き付けられるドン。
「何でテメーが椅子に座ろうとしてんだコラ!? 座りたいのなら床に正座しろ!」
「!?」
突然のことにネル家の面々は硬直する。(ドンは別)
「何だぁ? この馬鹿に今が如何言う状況か説明してないのか? それがネル子爵家の総意なのかぁ? おいコラ!」
マフィアかな?
この人は王様では無くて、マフィアかギャングのボス的なアレかな(笑)
「お父s……グランバニア国王陛下。どうか落ち着いて下さいませ。確かにあの男はネル家に生まれてしまいましたが、如何しようも無いくらいのアホなのです。ネル子爵家を初め、普通の者なら今回のことで猛反省をして一挙手一投足に滲み出させるモノですけれども、この男は類を見ない程のアホなのです。どうかこのアホの言動をネル子爵家の総意と考えませぬ様、何卒お願い致します」
あぁ……本心を言えば、このアホがお父さんに嬲られる姿を暖かく見守っていたいのだけれども、私は現在ラインハット王家の嫁。
お家を守らねばならない立場にあるのだ……不本意ではあっても私が口を出さなければならない。
「ポピー……良い娘だなぁ、お前は」
そう言って駆け寄った私の頭を優しく撫でるお父さん。
常識的な思考回路を持つ家に嫁ぐって大変よねぇ(笑)
「おい!」
私には優しい声だったが、急に怖い口調になりネル家の家臣に声を掛ける。
「その馬鹿をここへ来させろ」
勿論『馬鹿』とはドンの事で、『ここ』とはお父さんの目の
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