第二章
[8]前話
「通勤でもね」
「歩いていたから」
「駅まで歩いて帰りもそうで駅でも」
「歩いていたから」
「一度測ったら一万歩以上歩いていたよ」
そうだったというのだ。
「普通にね」
「そうだったのね」
「それが定年したら」
「通勤も外で歩くこともなくなるから」
「会社にいても結構動くし」
そうもするからだというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「敢えて」
定年してからはというのだ。
「動く様にしているんだ」
「歩いて自転車に乗って」
「健康の為に」
「そういえば私もパート定年になってから」
妻は妻で働いていたのだ。
「歩かなくなったわ」
「パートでも動くね」
「ええ」
その通りだというのだった。
「色々ね」
「それが定年になったら」
「動かなくなるわね」
「定年になった時こそ意識して身体を動かす」
「お爺さんお婆さんになっても」
「余計にね、会社を定年した時に一緒に飲んだ先輩に言われて」
それでというのだ。
「やってるんだ」
「そうだったのね」
「だからこれからも」
夫は妻に話した。
「歩いてね」
「自転車に乗って」
「運動するよ」
「そうしていくのね」
「定年したから尚更ね」
こう答えた、そしてだった。
治五郎は意識して歩いて自転車に乗った、妻も散歩は一緒にして身体を動かしていった。そうするとだった。
夫婦揃って定年してからも末永く健康でいられた、それで幸せに過ごせた。二人はこのことをよしと思った。
歩いて自転車に乗って 完
2023・10・16
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