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異世界からチートな常識人が来るそうですよ(タイトル詐欺)
第一話 問題児たちとの遭遇
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「あーーーーーーーーーー、ぐはっ!?」
上空四千メートルから落とされたが、湖のお陰で助かった。
本当はこの高さから落ちると水もコンクリみたいになるのだが。
異世界に来て早速死にかけたのでぐったりしていると、他の二人はさっさと陸地に上がり、罵詈雑言を
吐き捨てていた。
まだ湖の中にいた茶髪の少女に話しかける。
「大丈夫か?」
「……うん」
「そうか、なら上がるか」
自分も陸地に上がり、2人のように濡れた服を風で乾かす。
うん、一気に水滴が弾かれるので微妙に寒い。
「……」
それを興味深そうに金髪の同じ歳位の少年と黒髪ロングのお嬢様っぽい少女が見ていた。
「此処………どこだろう?」
「さあな。まあ、世界の果てっぽいのが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
金髪君がそんなことを呟きながら服を絞り終える。
「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。もしかしてお前達にも変な手紙が?」
互いに自己紹介をする。
笑ってたり、顔を背けてたりするので、話しかけにくい。
物陰に隠れている何かも、でにくそうにしている。
すると十六夜と名乗った少年が苛立たしげに言う。
「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと、箱庭とかいうものを説明する奴が現れるもんじゃねえのか?」
「全くだ」
ブツブツと十六夜と愚痴を呟きながら隠れている奴の方を向く。すると十六夜が、
「仕方ねえな。こうなったらそこに隠れている奴にでも聞くか?」
「そーだな」
「なんだあなた達も気付いていたの?」
そんな事を話しながら殺気の籠った視線を向ける。
「や、やだなぁ。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ここは一つ穏便に御話を聞いて頂けたら嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「拒否」
「お断りします」
「あっは、取りつく島もないですね?」
値踏みしながらも、おどけたように手をあげる黒ウサギと名乗ったウサ耳少女に耀と名乗った少女が近づき、あ、
「えい」
「フギャ!」
力いっばいウサ耳を引っ張った。あー、本物なんだあれ、痛そうだったな…。
「や、やめて下さい! ちょ、ちょっと2人とも引っ張ろうとしないでください! そこの方、助けてください!」
「頑張れ☆」
「星をつけてないで!って、ぎゃあああぁぁぁぁぁああーーー……」
他の三人が黒ウサギをいじっているのを欠伸をしながら眺めていた。面白いな。
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