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魔法少女リリカルなのは〜転生者の誓い〜
第五話・介入する転生者
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のはに嫌われるのが怖い。


「………」

「………」


嫌な沈黙が流れる。

なら


「…なのは」

「なにかな?お兄ちゃん…」


この沈黙を破るのは俺であるべきだ


「俺、どれくらい寝てた?」

「えっと、…丸一日かな」

「そうか…」


別に本当に寝ていた時間を知りたかった訳ではない。

ただ、きっかけさえあれば、


「看病、ありがとな」


妹の頭を撫でて感謝する事ぐらいは出来る。

それが俺の、せめてもの罪滅ぼしだ。


「…う、うん」


なのはが照れて、頬を紅潮させながらも

嬉しそうに笑顔になる。

決まりだ。

この笑顔を見て俺はそう思った。


「なのは」

「うん!なに、お兄ちゃん?」


先程質問したときより元気を取り戻した声が返事をする。


「何か、何か手伝える事は無いか?」

「ふぇ!?」


なのはが驚いた声をあげる。


「て、手伝うって、な、何を?」


ああ、そうか、なのはの中では俺はただの一般人だ

魔法を隠そうとしているのだろう。

でも、

ここは、ここは俺のわがままを通させてもらう。


「何…って、なのははあの青い宝石集めてるんだろ?」

「えっ、あ、その……!?」


実のところジュエルシードに取り込まれていたときの記憶は無い。

でも


「それに、なんと言うか魔法…か?よくわからんもの使ってたよな?なのは?」

「で、でも、その危ないし…」

「なら、なおさらだ。危険な事を妹だけにやらせる訳にはいかない。」


転生者である事を利用させてもらう。


「ええっと、こういう時はどうすれば良いの!ユーノ君!?」


おそらく念話で話そうとしたのだろうが声に出ている。

そこを見逃す手は無い


「ユーノ?そういえば、ユーノが喋ってた気が…?」

「!?」


明らかになのはが動揺している。


「え、ええと!?」


後、もう一押しだ。


「うーん?つまりユーノが何か知っているのか?聞いてみるか、喋れるみたいだし」

「え、え、ええ!?」

「じゃ、聞いてくるわ」


そう言って立ち上がり、

混乱しているなのはの横を通って、

部屋を出る。


「ふぇ?ふぇぇ!?ちょっと待って!お兄ちゃん!?」


正気に戻ったなのはが追いかけてくるが

既に俺はなのはの部屋にいる。

そして


「さあ、お話しようぜ?ユーノ」

「キュ、キュウ!?」


未だに動物の振りをするユーノを捕まえる。



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