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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
趣味と人
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うね。鍵穴全然傷無いのに本物の鍵で開けたくらい綺麗です。ラウラさんスペック高すぎ。

「で、だ。我がドイツのものはあるのか?」

「え? あ、はい。一応……」

 ラウラさんが眼帯を戻しながら聞いてきたので、開けられた棚にあった『MP7』を手渡します。

「ふむ、H&K社の『MP7』か。手入れもしっかりしている。いい銃だな」

 そう言いながら『MP7』を構えるラウラさんは眼帯も相まってすごい絵になります。格好いいです。

「しかし何故弾が無いのだ?」

 マガジンが空なのに気づいたのでしょう。ラウラさんがマガジンを取り外して中身を確認しながら言ってきました。

「撃ちませんから弾はありませんよ」

「む? 撃たずにどうする?」

「私はそれを見るのが好きなので」

「見る? 鑑賞用ということか? 理解できんな。銃は使ってこそだ」

「まあ、そこは個人の感性の違いと言うことで」

「確かにそこにとやかく言うつもりは無いが……ふむ、まあ武器庫が確保できたと考えるか。弾は私の方で準備しよう」

「いや、準備しなくていいですから。むしろ止めてくださいお願いします」

 何かある度に首にナイフ突きつけられたらたまりませんよ。床のフローリングに空いた穴を見て私は思わずため息をついてしまいます。

「そう言えばここには拳銃が無いな」

「あ、拳銃はこっちに」

 その言葉に私はベッドの下にある大型のアタッシュケースを引っ張り出します。拳銃系統はちょっと飾る場所が無くなって来たのでこの間こっちに移したんですよね。えっと暗証番号打って……っと。

「はい、どうぞ」

「『デザート・イーグル』に『グロック17』、『ベレッタM92』か。有名どころが揃い踏みだな。ドイツのものは無いのか?」

「あるには……あるんですけど……」

「む? 何か含みのある言い方だが」

「まだ組み立ててないんですよ」

 私はそう言ってベッドの下から今度は大きなダンボールを引っ張り出してふたを開ける。組み立てていない銃器が入っているダンボール。

「えっと……あ、あった。『P8』ってそうですよね」

「うむ」

 バラになった状態の『P8』の入ったケースを手渡すとラウラさんはそれを開けて……

「って何やってるんです?」

「決まっているだろう。組み立てるだけだ」

「え?」

 言った瞬間にはラウラさんがものすごいスピードで『P8』を作り始めました。って速い速い! 私なんて取り扱い説明書見ながらじゃないと無理な作業。それをラウラさんはいつの間にか眼帯を取って両目で銃を組み立てていく。
 その間わずか一分。速すぎです。
 そしてラウラさんは眼帯を戻し、窓を開けました。何で?
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