夜戦編 蒼き女豹と仮面の狙撃手 第8話
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を目の当たりにして、ターボも考えを改めたのか。2人の間にあったわだかまりは、いつの間にか霧散していた。
「やれやれ……共に死線を潜り抜けても、あの2人は相変わらずか。参ったね、水見鳥君」
「……でも、前よりは良好な雰囲気のようですわ。これくらいで丁度いい……ということなのでしょう。彼らにとっては」
そんな2人の様子を遠巻きに見届けていた仮面ライダーGNドライブも、傷付いた仮面ライダーG-verYを横抱きの要領で抱え上げていた。顔を見合わせた2人は安堵の息を漏らし、仮面の下で微笑を溢している。どうやら、G-verYの止血も完了していたらしい。
「ふっ、くくく……これでは、司令のことを笑えんな。節穴は……俺の方だったということか……」
「……! お前……!」
そんな中、合流して行く新世代ライダー達の様子を眺めていたホークアイザーが小さく呟く。そのか細い声を聞き付けたターボが振り返った時、孤高の狙撃手は憑き物が落ちたような微笑を浮かべていた。ようやく己が探し求めていた「死に場所」を見付けたのだと言わんばかりに。
「……お前達の勝利だ。さぁ、好きなように嬲り殺すが良い。それが、敵に捕えられた狙撃兵の宿命というものだ。今さら逃げも隠れもせん。それが出来るような状態ではなくなったからな」
「……」
「俺の死に場所も、ようやく見つかった。もう、悔いは無い。さぁ……一思いに殺れ」
戦場で多くの兵士達を一方的に殺害した狙撃兵は、ただの歩兵よりも遥かに多くの憎しみを一身に集める。そんな狙撃兵が敵の捕虜となった時は――筆舌に尽くし難い「地獄」が始まるのだと言われている。
その覚悟を決めた上でターボ達に挑んだホークアイザーは、然るべき「裁き」を受ける時が来たのだと、達観した様子で瞼を閉じる。だが。彼の前に立ったターボは怒りを露わにしないばかりか、冷静な佇まいで片膝を着き、彼の両手に手錠を掛けていた。
「……午前4時29分、被疑者を確保」
「なに……? どういうつもりだ、仮面ライダーターボ。この期に及んで、俺に情けでも掛けようというのか。テロリストに堕ちたこの俺を……!」
「お前達の道理なんざ知ったことか。俺達は仮面ライダーであり……警察官だ。無抵抗の相手を手に掛けるような、殺し屋になった覚えは無い」
「……そういうことだ。楽に死ねるとでも思ったか? 残念だったな」
激情に流されることなく、仮面ライダーという名の特務警官として粛々と職務を遂行しようとするターボ。そんな彼の行為に声を荒げるホークアイザーに対し、脇腹を抑えたまま立っているタキオンは不遜に鼻を鳴らしていた。
彼らの言葉に瞠目するホークアイザーは、自分が戦っていた相手の「強さ」を目の当たりにすると――打ちひしがれた様子で脱力し、乾いた微
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