暁 〜小説投稿サイト〜
鬱陶しい兄
第四章

[8]前話 [2]次話
「何でや阪神関係ないやろってな」
「言ってるわね」
「今もだよ」
「あのシリーズはね」
「悪夢だよ」
 そこまでのものだというのだ。
「今だってな」
「夢に見るのよね」
「実際にな」
「そこまでのものね」
「ああ、それでな」
 兄はさらに話した。
「二〇一四年はな」
「クライマックスで巨人に勝って」
「そして出たら」
「相手またホークスだったわね」
「親会社が代わってな」
 ダイエーからソフトバンクにである。
「南海時代も戦ってな」
「三度目だったわね」
「その三度目の正直かと思ったら」
 これがというのだ。
「最初勝ったよ」
「あと四連敗だったわね」
「そして止めにな」
 まさにそれでというのだ。
「守備妨害でアウトでシリーズ終了」
「和田監督の抗議の横でホークス胴上げね」
「あれも酷かったよ」
 寿は口をへの字にさせて述べた。
「思えばな」
「どれも凄い展開だったわね」
「ああ、それでもな」
 妹に瞬時に強気モードになって語った。
「今年はな」
「優勝するのね」
「クライマックスも勝って」 
 そしてシリーズに出てというのだ。
「そしてな」
「そのうえでよね」
「ああ、シリーズでもな」 
 こちらでもというのだ。
「勝ってな」
「日本一ね」
「究極のアレをな」
 まさにこれをというのだ。
「阪神は果たすぞ」
「そうなのね、しかしね」
 妹は兄の話をここまで聞いてまた冷めた目になって言った。
「ここまでお話に付き合ったけれど」
「何だ」
「やっぱり今のお兄ちゃんうざいわ」
 こう言うのだった。
「究極にね」
「究極か」
「鬱陶しいことこの上ないわ」
 こうも言うのだった。
「正直ネットで書きまくるかね」
「自分のお部屋でか」
「行ってね、鬱陶しいから」
「だからお前もカープ優勝したらこうなるだろ」
「それはそれこれはこれよ」
 自分のことはどうでもいいというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ