夜戦編 蒼き女豹と仮面の狙撃手 第4話
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なさいッ!」
その衝撃に乳房と桃尻がばるんと弾み、虫の身体が後方に転倒して行く。即座に立ち上がった真凛は怒りのままに拳銃を構え、怒涛の連射でフェイリアγを蜂の巣にしてしまうのだった。しかしその際の銃声で、今度は彼女を見失っていた他の虫達に気付かれた。
「……ああもう。こんな数、いちいち相手にしていられないわね……!」
自分を見付け、一気に押し寄せて来る虫の大群。その光景に冷や汗をかく真凛は弾切れとなった拳銃を投げ捨てながら、即座に踵を返してこの倉庫を後にして行く。フェイリアγの群れを避けなければならない以上、来た道を引き返すことは出来ない。
倉庫を通り抜けた先にある通路を目指し、真凛は必死に走る。細く引き締まった腰を左右にくねらせ、張りのある乳房と桃尻をばるんばるんと上下に揺らしながら、彼女は次の通路へと素早く踏み込んだ。
「……!」
――だが、そこにも斉藤の罠が仕掛けられていた。決して広いとは言えない一本道の通路。その両脇の壁からは、あらゆるものを容易く両断する熱線が照射されていたのである。蜘蛛の巣のように不規則に張り巡らされた熱線の網が、侵入者である真凛を細切れにしようと迫り始めていた。
「あらあら……派手なアトラクションね。いつからこの島はテーマパークになったのかしら?」
それでも、真凛が動じることはない。冷や汗をかきながらも、彼女は余裕の笑みを浮かべながら敢えて真っ直ぐ突き進み――軽やかに地を蹴って熱線の網に飛び込むと、紙一重で潜り抜けて行く。
その流麗な身のこなしは芸術的ですらあり、さながら新体操の演技のようであった。サラマンダーのパーツを袈裟懸けの負い紐で背負っている状態でありながら、彼女の身体は熱線に掠りもしていない。
「……! 速いッ……!」
やがて――最後の罠である横一文字の熱線が、超高速で迫って来る。並の侵入者なら、反応することすら叶わず首を切り落とされているところだが、これしきの罠に敗れる真凛ではない。ノバシェード対策室最強と謳われた彼女の身体能力は、伊達ではないのだ。
「……はぁあッ!」
ベリーロールの要領で熱線を飛び越えて行く彼女は、芳しい足の爪先をピンと伸ばすと、優美な背中を弓なりに仰け反らせ、爆乳と爆尻をぶるんっと淫らに弾ませている。最後の熱線も華麗にかわした真凛は、空中で回転しながら軽やかに着地すると、そのまま滑り込むように罠のエリアを突破してしまうのだった。
だが、彼女を追い掛けているフェイリアγの大群には、熱線をかわせるだけの能力も知性も無い。考え無しに網に向かって飛び込んで行った虫の群れは、そのまま熱線の刃によって細切れにされ、瞬く間に「全滅」してしまうのだった。
「……サイコロステーキ
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