夜戦編 蒼き女豹と仮面の狙撃手 第2話
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シャドーフォートレス島の「外周」に当たる、闇夜の海。島から噴き上がる爆炎に照らされたその海上を、4台の水上バイクが水飛沫を上げて走り抜けていた。
新世代ライダーのために開発された、赤と白を基調とする新型特殊船舶「マシンGクルーザー」。その小さな船体に見合わぬパワーを発揮している4台の水上バイクは、この島に「呼び寄せられた」仮面の戦士達を運び、シャドーフォートレス島を目指して爆進している。
だが、彼らの行手を阻む無数の機雷は不規則に海面を漂っており、易々と島には近付けないようになっていた。水上バイクを駆る4人の新世代ライダー達は巧みにハンドルを切り、その機雷を左右にかわしながら島に向かっている。
「ちくしょうッ……! 何なんだ、この機雷の数はッ……! これじゃあ島に辿り着くまでに夜が明けちまうぜ! もうあの島は火の海だっていうのにッ!」
「……ふふっ、分かりやすくて良いじゃないか。ここまでして隠し通したかった何かがある……ということだよ。知的好奇心を擽る素晴らしいアトラクションじゃないか」
「この機雷……やはりノバシェード製か。妙に具体的な内容だった、あのタレコミ通りだ。あの島に何かがある……それだけは間違いなかったようだな」
情熱的な熱血漢。優雅な好青年。冷静沈着で寡黙な無頼漢。そんな3人の美男子達は、それぞれのGクルーザーを乗りこなして華麗に機雷をかわして行く。
筋骨逞しい二の腕を強調している、ノースリーブの黒い特殊戦闘服。その装備を纏っている彼らは、鋭い双眸で遠方のシャドーフォートレス島を射抜いていた。
熱血漢と好青年の腰部にはすでに変身ベルトが巻かれており、無頼漢の手首にも変身用のライダーブレスが装着されている。戦闘準備は万全のようだ。彼らの先頭を走っている4台目のGクルーザーも、すでに最高速度に達していた。
「……本田巡査の言う通りですわ。現場があれほど切迫している状況だというのに、このままでは島への到着が遅れる一方です。……やむを得ません。こうなればGクルーザーを犠牲にしてでも、上陸を強行するしかありませんわ。皆様、直ちに『変身』してくださいまし」
4台目のGクルーザーに跨っている、このチームの紅一点。すでに無骨な重鎧で全身を固めている彼女は、鉄仮面の下から「強行突破」を提言していた。言葉遣いこそ丁寧だが、その振る舞いに反してかなり豪快な性格の持ち主であるようだ。
「やっぱり……それしかないよなッ!」
「ふふっ、それじゃあ帰りの船はあの島から失敬するとしよう!」
「……相変わらず、危険な女だ」
彼女の後方を走っている男達に、反対する気配は無い。彼らは「やはりそう来たか」と言わんばかりに不敵な微笑を溢すと――それぞれの変身ベルトを起動させていた。
熱血漢の
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