第二章
[8]前話
「けれどな」
「それでもなの」
「タスケトキミの頭の何倍もの大きさあるんだぞ」
それだけ違うというのだ。
「それに飛ぶしトキミは餌しか食べないしな」
「あなたがあげている」
「大丈夫だよ」
こう言い切った。
「トキミが外に出してもな」
「だったらいいけれど」
妻はそれならと頷いた、だが後日。
息子の譲父親そっくりの顔で小学五年生の彼が母に言った。
「あの、トキミってタスケ怖がってるのか」
「どうしたの?」
「トキミみたらすぐに自分の水槽に入るんだ」
そうすると母に話した。
「あとゴローもマリオも水槽の中でタケオ警戒するし」
「そうなの」
「不思議なことにね」
「フシギフシギ」
タスケも飛んで言ってきた、尚彼は部屋の中で飛ぶ時は家の窓は逃げださない様に常に出している。窓を開ける時彼は自分の籠の中に入れている。
そうした話を妻から聞いてだ、夫は言った。
「蛇とか蜥蜴の天敵って鳥だったな」
「亀も?」
「ああ、烏とか梟がそうでな」
「けれどタケオはインコでしょ」
「それでもトキミ達から見たら結構な大きさでな」
それでというのだ。
「怖いのかもな」
「そうなの」
「だからな」
それでというのだ。
「タケオ怖いのかもな」
「タケオが食べられるどころか」
「逆にな」
「怖がられるのね」
「そうかもな」
こう妻に話すのだった。
「これが」
「逆になの」
「だったらな」
夫は妻に考える顔で話した。
「タケオはあまりトキミ達の前に出さない様にするか」
「そうね、怖がってストレス感じたら可哀想だし」
「そこは気を付けないとな」
「じゃあこれからはね」
「そうしていこうな」
夫婦で話して息子にも状況を説明してだった。
実際にそうした、するとトキミ達は今までよりさらにのどかに暮らした。そして一家で彼等もタケオもそれぞれ可愛がっていった。
インコと爬虫類 完
2023・9・23
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