第三章
[8]前話
「とんでもない作品もあってな」
「怒る人もいる?」
「そんな話もあるけれどそれはな」
あくまで、そんな口調で夕食の若布と豆腐の味噌汁をすすった。おかずは他には秋刀魚の塩焼きとほうれん草のバター炒めそれに漬けものに納豆である。
「けれどな」
「殆どの人はなんだ」
「こんな嬉しいことはないんだよ」
「そうなのね」
「ああ、実はアニメ二期も決まったしな」
「またやるんだ」
「本当にな」
笑顔のまま言うのだった。
「嬉しいよ」
「それじゃあこれからも」
「ああ、家の仕事やってな」
酒屋のそれをというのだ。
「それでな」
「そのうえでなんだ」
「漫画描いていくな」
「頑張っていくんだね」
「どっちもな」
息子に笑顔で話した。
「これからもな」
「頑張ってね」
「ああ、お父さんは頑張るぞ」
「そうよね。ただあまりにも酷い出来だったら」
妻は夫と息子の話に微笑みつつこうも言った。
「流石にだったわね」
「ああ、作画崩壊に原作改変にな」
「酷い演技にね」
「変なオリキャラ出たりな」
「こうしたことが複数重なるとか」
「酷い場合もあるからな」
例えアニメ化されてもというのだ。
「確かにそれだけで嬉しいけれどな」
「その出来があんまりだと」
「やっぱりな」
「嫌よね」
「その場合はな」
夫も否定しなかった、だから自分の作品の出来がどうかと思う部分はあっても頷けるものであってよかったと思った、そのうえでそのアニメを自分も楽しく観たのだった。
誰でもアニメ化は 完
2023・9・18
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