第三章
[8]前話
「お話は聞きました」
「貴女には悪いけれどね」
「当然です、父と妹は昔からです」
ケイトはキャサリンに怒った顔で話した。
「ああしたところがあって」
「そうだったのね」
「私もどうかと思っていました、ですから」
「それでなの」
「キャサンリンさんが婚約されていても」
それでもというのだ。
「やがてはです」
「こうなると思っていたのね」
「はい」
そうだったというのだ。
「実は」
「じゃあ婚約している時でよかったわね」
「そうですね、それで私もです」
ケイトも言って来た。
「主人と話したんですが」
「あの二人とはなの」
「絶縁することにしました」
今回のことでというのだ。
「本当に」
「そうなのね」
「生きものを大事にしない人が誰を大事にするか」
「人をね」
「そうですよね」
「ええ、妊娠していてもね」
キムのことから話した。
「やっていいことと悪いことがあるし」
「父はああした人で妹を甘やかして」
「ああなったのね」
「父親似の性格になって」
そうしてというのだ。
「お腹の中の子供の父親の」
「パートナーさんも」
「まあ大体です」
「ああした人ね」
「そうでして」
それでというのだ。
「もう完全にです」
「あちらとは縁を切るのね」
「そうすることにしました」
「そうね、生きものをあれだけ粗末に出来るなら」
「人間もですね」
「そんな人達だから」
「一緒にはですね」
ケイトはキャサリンに言った。
「やっていけないですね」
「ええ、じゃあお互いにね」
「あの人達とはですね」
「縁を切ってね」
「やっていきましょう」
ケイトもこう返した、そしてだった。
キャサリンは電話の後でウイスキーにご飯をあげた、愛猫は彼女に近付きそのうえで食べはじめた。彼女はそんな家族を見てずっと大事にしていこうとあらためて誓ったのだった。
一緒にやっていけないと思ったこと 完
2023・9・17
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