10秒
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場合は引き分け狙いでポイントを逃してもそこまでのダメージはないかもしれないし、だからこそ勝ちにこだわって一気にリードを広げたいとも考えられる。
(何か作戦を考えないといけないというわけか)
ただ戦うだけでは勝機は薄い。となると重要になるのはこの10秒でいかにして戦うかということ。
「あとは対戦カード次第か・・・」
一応攻め方はあることはあるけど、それをするべき場面がこのバトルパートなのかはわからない。そのため今日の対戦カードを確認しようとまずはそちらに思考を切り替える。
『本日は一試合ごとに対戦カードを発表いたします!!まず第一試合はこちらのチームです!!』
魔水晶ビジョンに映し出される二つのギルドの名前。それを見た瞬間、俺は驚愕した後すぐに笑みを溢した。
「勝った」
レオンside
バトルパート一試合目の対戦カードが発表されると観客たちのざわめきがさらに大きくなる。その理由は誰の目からも明白だった。
「また狩猟豹の頭と妖精の尻尾?」
「ガールズチームの方だけどね」
「一人男混ざってるけど」
その理由は一日目も対戦したこの二つのギルドが再びぶつかり合うことになったからだ。もちろん妖精の尻尾が二チーム出ている以上ありえない話ではないのだが、やはり勘繰ってしまう。
「まさか運営も絡んでいるのか?」
「そんなこと・・・」
「ない・・・とは言い切れないのがなぁ・・・」
エクリプスのこともあるし仕込みがないとは言い切れないのがこの大会の悪いところ。もっとも、それを知っているのは少数なのだからそこまで大きな問題では決してないのだが。
「もし運営があいつらを先導しているとなれば、全ての辻褄が合うな」
大会へと運営側からの参加の直接的な依頼。しかも本選出場の権利を最初から与えられた状態からわずか一ギルドのみの本選参加。そしてその本選参加チームの快進撃・・・怪しい要素しか揃っていないと言われてもおかしくないここまでの状況に俺たちは押し黙ってしまう。
「まぁ今はいいか。問題は誰が出てくるかだが・・・」
ルールがルールなだけに慎重な人選が必要になる。そう思っていたところで実況席からさらなる追加ルールがアナウンスされた。
『選ばれたチームは5分以内に参加者を選んでください。ただし、相手が先に参加者を決めた場合はその10秒後までの時間制限となります。時間制限を越えると自動的に参加者が選出されますのでご注意ください』
やれることが限られている中でさらに時間を狭めてくる運営。これではおずおずと戦略も組めないし戦い方も考えられない。そ
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