10秒
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位も上がってきたね」
「えへへ」
俺の言葉に嬉しそうにしているウェンディ。その可愛らしい笑顔にずっと癒されていたいけど、そうも言っていられない。
『それではこれよりバトルパートへと入りますカボ!!』
マトー君の声が響くと同時に魔水晶ビジョンにバトルパートの文字が映し出される。今年は変則的なバトルが入ってくるとのことだったからここでのルール説明は非常に重要になってくるので全員が次に放たれる声へと耳を傾ける。
『本日のバトルパートはシングルバトルとなっております!!試合時間は・・・』
チャパティさんの元気な声が響いてきたかと思ったら、突然その声が途切れる。マイクトラブルかと思っていたところ、何やら小さな声で話し合っているのが聞こえてくるためどうやらそういうわけではなさそうだ。
『あの・・・カミューニさん?』
『なんだよ、早く説明しろ』
『これ・・・合ってますか?』
何やら台本に不備があったのか確認している声が聞こえてくる。ただ、それを確認したと思われるカミューニさんは平然とした声で答えていた。
『あぁ、合ってるよ』
『いや・・・さすがにこれは・・・』
『いいから早くしろ、待ってるぞ』
この戦いは全世界に放送されている。そのためあまり時間を使って視聴者を待たせるわけにはいかないということなのだろうけど、果たして何が問題なんだろう。まさかコスプレしてバトルとか言い出さないよな?
『し・・・試合時間は・・・10秒・・・です』
「「「「「・・・は?」」」」」
ようやく解説を再開したチャパティさんの声。ただ、それを聞いた瞬間会場にいた全員が困惑の声を上げるのだった。
第三者side
チャパティからの解説によりざわつく会場。そんな中、例に漏れず顔を見合わせているギルドがあった。ただ、その内容は他のギルドとは違うようで・・・
「おい、このバトルは明日だったはず・・・」
「予定変更したのか?」
青年とショートヘアの女性が顔を見合わせている中、何も知らないと言わんばかりに首を横へと振るロングヘアの女性。ただ、彼女たちの横にいた長身の人物はわずかに見える口元が緩んでおり、それに全員が気が付くまで時間は要さなかった。
「お前か、犯人は」
「なんでこんな・・・」
事態を把握して切れていない面々は男を睨み付けていたが、彼はそれを全く気にする素振りも見せず平然としている。
「あいつと戦いたくなったからな」
「あいつ?」
そう言った彼の視線の先にいるのは水色の髪をした少女のような見た目の人物。ただ、これにはショートヘアの女性が目の色を変えた。
「あいつは私の担当のはずだ!!何を勝
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