変身
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クライド ディ ディ ディ ディケイド』
ウィザードとディケイドが、同時に最強の技を発動させた。
出現した魔法陣とカードのエネルギーが重なり、無数の道となりアマダムへ向かう。
「行くぞ。ハルト」
「うん」
ウィザードは深紅のマントを翻し、腰を低くする。
ディケイドとともにバク転を繰り返し、そのまま上空へ跳びあがった。
「だああああああああああああっ!」
「はああああああああああああっ!」
上空で跳び蹴りの体勢を取りながら、ウィザードとディケイドは十枚の魔法陣をくぐる。魔法陣を一つ越えるごとに、ウィザードとディケイドのライダーキックが威力を増していく。
やがて、ストライクウィザードとディメンションキックはそれぞれアマダムの胸元に命中。少しずつ、アマダムを押し出していく。
「ぐぬぬ……まだだ、仮面ライダー共! お前たちに……お前たちにだけは……」
抵抗しながら、アマダムはその周囲へ黒い風を飛ばしていく。爆発が広がっていくが、仮面ライダーたちは込める力を落とさない。
「はあああああああああああああっ!」
「やあああああああああああああっ!」
二人のライダーキックを受けながらも、拮抗するアマダム。だが。
「バカな……また……この私が……!? お前たちと、同じ石から生まれたはずなのに……何が違うと……」
「簡単なことだ」
ライダーキックをしながら、ディケイドは吐き捨てる。
「お前は、変身できなかった。それだけだ」
「変身……だと……!?」
「ハルトは、自らを受け入れ、変わることを決心した。お前はそれができなかった。同じ怪人でも、その違いが何よりも大きかったんだ!」
「ぬ……ぐぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
その言葉を最期に。
アマダム___聖杯戦争が作り出した、調停者ルーラーは。
爆発とともに、見滝原から消滅した。
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