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仮面ライダー電王 約束の場所
第十八章
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うのか?」
 牙王がその声に対して問い掛ける。まだ姿を確認しないうちに。
「スサノオが作り上げた最初の遊戯を」
「そうだ。全ては三十六年前からはじまっていた」
 声は牙王に応える形で言葉を続けてきた。
「何万年も前から仕組んでいたが人に対するそれが表に出たのは間違いなくそれが最初だな」
「よくわかったな。御前天才か?」
「そうだ、だが俺はただの天才ではない」
 声はまた言う。
「俺は世界を司り、全てを救う者」
「では聞いてやるよ。御前の名前は」
 カイは正面を見たままだった。良太郎を見ながらそれでいて声だけをその彼に向けていたのだった。
「何ていうんだ?」
「天道総司」
 遂に名乗った。
「仮面ライダーカブト。全てを救う者だ」
「やはり来たか」
 牙王はアリーナのさらに上、ポールのところに立つ天道を見上げた。彼はそこから太陽の光を背に彼等を見下ろしていたのだ。まるで日の光を翼にするかの様に。

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