第三話 受け入れる器その三
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「だから俺はあいつは好きになれないんだよ」
「そうかにゃ。そこまで徹底的に悪くはないにゃ」
「そうか?結構意地悪いぜ」
「ううん、あの猫は」
五代は彼等の話を聞きながらこう述べた。
「確かに性格はよくないね」
「そうだな。しかし根は極端に悪くはないようだ」
一条はこのことも見抜いた。五代もそうであるが。
「少なくとも人や猫を徹底的に害したり殺したりはしないな」
「そういうことは絶対にしませんね」
「少しあの猫ともな」
「話しますか」
二人が言っているとだ。そこにだ。
そのにゃてんしがひょっこりと来てだ。こんなことを言ってきたのだった。
「僕に何か御用ですか?」
「あっ、今声をかけようと思っていたけれど」
「気付いたのか」
「はい」
その通りだとだ。にゃてんしも答える。
そしてだ。二人を見てだ。こんなことを言った。
「この町の方ではないですね」
「そうだにゃ。この人達はにゃ」
二人に代わってにゃんぱいあがにゃてんしに説明する。
「僕が遊びに行った世界にいる人達だにゃ」
「ほう、別の世界から来られた方々ですか」
「そうだにゃ」
こうにゃてんしに説明するのである。
「とてもいい人達にだ」
「そうですね。ただ」
「ただ。何にゃ?」
「どうも僕の遊びには乗ってくれそうもないですね」
とりわけ一条を見てだ。にゃてんしはすぐにこのことを見抜いたのだ。
「残念ですが」
「少なくともだ」
一条が真面目な顔でそのにゃてんしに答える。
「我々は君の悪戯にどうこうされることはない」
「そういうことは子供の頃にやったりやられたりだからね」
五代もその人生経験から話す。
「だからそういうことにはね」
「どうこうされることはない」
「それは残念です」
こうは言うがだった。にゃてんしは。
特に表情に出すこともなくだ。こう言っただけだった。
「では貴方達には何もしません」
「しても何もないから」
「それでなのか」
「その通りです。それではですが」
「それでは?」
「我々への質問だな」
「そうです。見たところ貴方は」
にゃてんしはここで五代をまじまじと見た。それからだ。
こうだ。彼に尋ねたのだった。
「只の人ではありませんね」
「それはわかるんだね」
「はい。伊達に天使だった訳ではないですから」
その力からだ。五代のことがわかるというのだ。
「一体どういう方なのでしょうか」
「仮面ライダーと言おうか」
五代は真面目な顔になってだ。にゃてんしに答えた。
「このことはにゃんぱいあ君は知っていると思うけれど」
「そういえば聞いたにゃ」
あちらの世界に来た時のことを思い出してだ。にゃんぱいあも応える。
「何か色々な連中と戦っている人達らしいに
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