第三話 受け入れる器その二
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「また悪戯をしているのでしょうか」
「だよな。この前なんてな」
「そうそう、毛虫をです」
茶々丸はまさむにゃと話をしていく。
「女の子に見せて怖がるのを見て喜んでましたから」
「性格悪いよな」
「はっきり言って悪いですね」
茶々丸の言葉には何の容赦も見られない。
「意地悪です」
「だから好きになれないんだよ」
「何か今度の猫は」
「悪戯者か」
一条と五代も彼等の話からこう考えた。
「だとすると少し」
「厄介なことになるか」
だが、だ。それでもだった。五代はこの心配はしていなかった。
「しかしそれでもですね」
「そうだな。クウガに変身する必要はなさそうだな」
その懸念はなかった。この世界は平和な中にあるからだ。
それでだ。今はだった。
「このまま戦いとは別の」
「調査が続くな」
「そうですね。それにしても」
五代はだ。ここでだった。
まさむにゃをあらためて見てだ。こんなことを言った。
「それにしても君は」
「何だ?まだ何かあるのか?」
「甲冑というか鎧まで着てるんだね」
五代が今言うのはこのことだった。
「また本格的だね」
「ああ、鎧か」
「兜だけでも凄いのに」
「俺は徹底的に凝る主義なんだよ」
それでだ。この格好だというまさむにゃだった。
彼は胸を張ってだ。五代にさらに話す。
「だから鎧だってな」
「そういうことだな」
「格好いいだろ」
「確かに。けれど猫がここまで人間的な世界なんて」
「あるとは思わなかったな」
「そしてそのことをこの世界の人達は受け入れて」
そのことにだ。五代だけでなく一条もだ。
考えるものがありだ。実際に言葉に出していくのだ。
「彼等と共存しているんですね」
「スサノオはこの世界で何を仕掛けている?」
一条はこのことについても考えを及ばせた。
「一体だ」
「スサノオはいつも人間を見ていますけれど」
「この世界では何を見ている?」
「そこに何かがありますね」
「間違いなくな」
そうした話をしていってだ。彼等は。
にゃんぱいあだけでなくまさむにゃ、そして茶々丸も加えてだ。そのうえでだ。
そのにゃてんしのところに来た。見れば。
黒い翼、鳥のそれを背中に生やしている白猫がいた。その猫がだ。
耳が灰色の白猫にだ。棒に糸で括っている毛虫を見せてだ。
そうしてだ。こんなことを言っていた。
「どうですか?」
「ちょ、ちょっと」
「毛虫は嫌いですか?」
「僕そういう虫は苦手なんだよ」
その白猫は泣きそうな顔になり彼に言う。
「だから近寄らせないでよ」
「駄目ですよ。こんなものを怖がっていてはですね」
「けれどどうしても」
「ほらほら、怖がらない怖がらない」
こうしてだ。意地悪をし
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