酒は飲んでも、飲まれるな
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い私のアパートに行きましょうよ。帰り際にスモークチーズでも買ってさ!」
私は行った事はないのだが、如何やらアイリーンさんのアパートは、学校から一番近いらしい。
エウカからワインを取り上げ、嬉しそうに帰り支度を始める。
「良いわねスモークチーズ。ワインもこれだけじゃ足りないでしょうから、飲み比べも兼ねて数本買っていきましょ!」
まるで常識的なキャラ付けとして反対してたみたいに、今ではワインを飲みたがっているピエッサさん。
追加ワインも提案する。
「アンタどんだけ飲むつもりよ……一人でガバガバ飲まないでよね。常識外れで酒が強いんだから」
「わぁピエッサパイセンってばお酒に強いんですか? キャバ嬢になっては如何ですぅ?」
作業の準備もしてなかったエウカが、楽しそうに話しかける。
「私の様な地味な女がキャバ嬢になれる訳ないでしょ!」
それは私も同じだなと思いながら、作業するつもりで用意した道具等を片付ける。
「私の同僚にもパイセンレベルの女は沢山居ますよぉ……でも化粧次第で幾らでも盛れるんです」
この娘は化粧を落としてても可愛いが、地顔が地味な娘もキャバ嬢には居るのか。
「いいわ……そんな偽物の美人に鼻の下を伸ばす男の相手はしたくないわ」
「ただの金蔓じゃないですかぁ。パイセンって潔癖症?」
ピエッサさんは真面目なだけだと思うわ。
「私には彼氏が居るのを知ってるでしょ!」
「知ってますけどぉ……私の金蔓でしたからぁ。でも関係なくないですか?」
“金蔓”って言葉止めなさいよ!
「懲りないわね貴女……貴女の所為で私達は修羅場を迎えたのよ!」
「何それ、詳しく聞きたいです!」
思わず声が出てしまった。
「私もそれは初耳ね……丁度良いわ、酒のツマミにその話を聞かせなさいよ!」
アイリーンさんも知らなかったらしく、今日は高価なワインと下世話な話で盛り上がるらしいわ……
あぁ……楽しくなってきたわ!
ピクトルSIDE END
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