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リュカ伝の外伝
酒は飲んでも、飲まれるな
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んに真剣に脅されてブリッ子で誤魔化してる。私を巻き込まないで。

「ピクちゃん酷〜い!」
エウカ(エウカリス)の訴えを無視して私は作業準備に取りかかる。
何時(いつ)までも相手をしている訳にもいかない。

「ねぇねぇ……」
「だからダメって言ってるでしょ!」
無視されても挫けないエウカ(エウカリス)が、また何かを言いかけてピエッサさんに止められる。

「まだ何も言ってなぁ〜い!」
「売りたいって、まだ言うんでしょ!?」
言うでしょうね。

「違うわよ〜。流石にもう売ろうとは思わない……売れたら売りたいけどね。でもそうじゃなくって、どうせなら取り分を減らしたくない! 他の面子が来る前に、もう飲んじゃわない?」
この()は……

「ダメよ! 陛下は作業が終わってからって言ったでしょ!」
当然だが常識の塊なピエッサさんから猛反対を受ける。
私もお酒は強い方では無いので、今飲んでしまってはこの後の作業に支障が出るかも知れないし。

「じゃぁ作業を終わらせちゃえばいいじゃない! 何時間やらなきゃダメとか、どこまでやらなきゃダメとか、そんなの決まって無いんだし、今日は作業終わりって事にしちゃおうよぉ! こんな高価な物の管理責任を何時(いつ)までも負ってたくないのよぉ!」

「……その意見には私も賛成よ」
「ア、アイリ(アイリーン)!?」
陛下に対しては真面目なアイリーンさんだが、陛下の言い付けに背いてない場合はサボる事も厭わないらしい。

「ピクトルさんは如何したい? 直ぐ傍に高級なワインが在って気が気じゃ無い状態で作業をするのと、今日は終わりって事にして直ぐに飲んでしまうのと……?」
「わ、私ですか!?」
私に同意を求められても……

「現在、作業継続派が1人。作業終了派が2人なの。4人で決めるべき事なのだから、貴女の意見も必要よ。貴女が作業継続派ならば2対2だけど作業は必要だし、諦めて1〜2時間くらいは待つつもりよ。でも3対1になるんだったら、今日は引き上げましょう」

「ねぇねぇピクちゃん……飲も〜! 一日くらい良いじゃんサボったって」
作業終了派が私に圧を掛けてくる。
正直言えば私も直ぐに飲みたいわ。

せめて作業継続派の意見を聞きたく、チラリとピエッサさんを見る。
「……………」
が、本心では彼女も飲みたいらしく、進んで反対意見を言ってくれない。

もう決まった様なものじゃない!
「わ、私も……飲みたい……かなぁ」
遠慮がちに作業終了派に参加する。

「じゃぁ今日は帰りましょう!」
誰よりも早く明るい声で終了を告げるのはピエッサさん。
ズルいわぁ……これじゃぁまるで私が決めたみたいじゃない!

「そうとなれば、ここで飲むのもアレだし、学校から一番近
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