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Fate/WizarDragonknight
"just the beginning"
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拳を突き合わせ、ハルトは大きく息を吐いた。

「ま……まだだ……」

 その時。
 その声に、ハルト、可奈美、真司、士は一斉に顔を強張らせる。
 さっきまで消滅していたアマダムが、ボロボロの人間態で、その姿を現していた。

「お前、無事だったのか……!」

 ハルトはそう言って警戒する。すぐに指輪を出せるところに手を伸ばすが、アマダムが前のめりに倒れ込むのを見て、動きを止めた。

「……アマダム……?」
「私は……まだ……!」

 すると、アマダムの周囲にどす黒い魔力が集まり出していく。見えないはずのものが、あまりの濃度で黒く見えるほどになったそれは、次々にアマダムの体に吸い込まれていく。

「何、これ!?」
「これは……魔力!?」

 ハルトはその黒い流れを見ながらそう断じた。

「多分、自然界にある魔力……いわゆるマナを吸収しているのか……!」

 やがて、アマダムの体が次々と濃い魔力で大きくなっていく。
 そして。

「うおおおおおおおおおおおおおっ!」

 そして、膨大な魔力を肉体とし、異形となったアマダムが吠える。
 さきほどまでの怪人態とはまた違う、見上げるほどの巨大な姿。その肩より雄々しき翼を広げ、吠え猛るドラゴン。ハルトのファントム態と同じく、西洋の邪竜とも呼ぶべきその怪物は、左右二枚ずつ、四枚の翼を大きく広げた。

「あれは……!?」
「なんてこった……!」

 真司と士が言葉を失う。
 アマダムの大きな咆哮は、山と空気を震わせた。
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