ウィザードという名の仮面
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ードには当たらない。だが。
やがて、水のウィザードは熱せられた地面の熱量により、リキッドの魔法が強制的に加除される。
「まあ、弱点も当然分かってるんだけど」
ドラゴンはそう言って、尾を振るう。地面に大きく打ち付けると、打ち付けられた箇所から氷が発生していく。
氷柱となったそれは、反撃の間を与えることなく水のウィザードを氷に閉じ込め、サファイアの指輪に戻していく。
「これで……うっ!」
水のウィザードを封じた途端、今度は火と土のウィザードが同時にドラゴンの背中を斬りつけてきた。
大きくのけ反ったドラゴンは、爪で反撃。
だが。
『ディフェンド プリーズ』
土のウィザードの強みである、鉄壁の守り。
土の壁により、ドラゴンの腕は完全に拘束されてしまった。
『バインド プリーズ』
さらに、土のウィザードは拘束の手を加える。土でできた鎖が、ドラゴンの体を縛り上げていく。
「ぐっ……!」
やはり硬い。
そうしている間に、残り二体のウィザードたちがそれぞれ次の指輪を発動しようとしている。
「そうは……させない!」
ドラゴンは、その背びれに赤い光を灯す。
急激な温度上昇により、空気が震えだす。すると、ドラゴンを縛る鎖が、その背びれ部分が崩れ落ちていく。
土に含まれる水分が蒸発し、形状を保持できなくなったのだ。
さらに、本来は口から放たれる放射熱線。だが今回、それはドラゴン自身の体内から全身へ放出させた。
すると、土の鎖は、その熱量に煽られて粉々に砕け散る。
すさかず、ドラゴンは両手を地面に打ち付ける。
すると、土のウィザードへ、強い重力がのしかかる。地べたへ張り付いたウィザードへ、ドラゴンは爪を振るった。
すると、爪から走る刃が、土のウィザードを切り飛ばし、トパーズの指輪を残して消滅させた。
「最後は……お前だ!」
これまで、もっとも変身した回数が多く___それだけ、隠れ蓑になってくれた姿であり、最も乗り越えるべき壁。
フレイムスタイル。
『ビック プリーズ』
発動した巨大化の魔法。手がドラゴンを圧し潰そうとして来るが、ドラゴンはそれを尾で弾き飛ばす。
だが、火のウィザードにとって、それはあくまで囮でしかない。ゆっくりと取り出し、右手に付けた指輪は。
『チョーイイネ キックストライク サイコー』
ウィザードを象徴する指輪。
それも、アマダムの力によって相当強化されているのだろう。
ウィザードの足元に展開される魔法陣。そこから、その右足に赤い炎の魔力が充填されていく。
ウィザードはそのまま、アクロバットに前転しながらドラゴンへ迫ってくる。やがて大きく跳び上がり、ウィザード
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