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Fate/WizarDragonknight
ウィザードという名の仮面
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 ハルトが持つウィザードの力。その多くは、ファントムであることに由来する大量の魔力が礎でもある。

「ハルト。お前にとっての仮面ライダーは何だ?」
「俺にとっては……」
「おじゃるおじゃるおじゃる〜!」

 その声に、ハルトたちは顔を強張らせる。
 銀色のオーロラとともに現れたアマダム。ローブに身を包んだ彼は、扇子を手にしながら踊っている。

「アマダム……」
「探したぞ、ウィザード。いや、もうその名で呼ぶのもおこがましいか。松菜ハルト否……ただのファントム」

 アマダムは意地の悪い笑みを浮かべる。

「お前……結構しつこいな」
「言っただろう? ウィザードには恨みがあると……同じドラゴンのファントムであり、ハルトの名を持つお前は逃さんよ?」

 何を言っているのか、ハルト、可奈美、真司は分からない。
 ただ一人、士だけが険しい顔でアマダムを見ていた。

「さあ、完全に回復した……本来のお前以上の力を持ったウィザードが……お前たちの敵だ」

 アマダムはそう言って、ウィザードリングを掲げる。
 火、水、風、土。
 四属性の魔法陣が、それぞれ変身者のいないウィザードを作り出す。
 フレイム、ウォーター、ハリケーン、ランド。
 四人のウィザードは、それぞれウィザーソードガンを構える。

「さあ、ウィザードよ。本来の変身者いいや……! ファントムを、その手で葬れ!」
「やってやる! なあ、ハルト!」

 気合を入れてカードデッキを突き出す真司。
 だがハルトは、彼の前に手を伸ばす。

「ハルト?」
「俺がやる。手を出さないで」

 ハルトはそう言いながら、数歩前に出る。

「ハルト? でも……」
「やらせてやれ」

 それは、士。
 彼は、それでもと前に出た真司の肩を掴む。

「これはきっと、奴にとっての試練なんだ」
「試練って……」
「松菜ハルトは、これまでウィザードという仮面を被ってファントムの正体を隠してきた。今アイツは、これまでお前たちとの壁にしていた仮面を割ろうとしているんだ」
「仮面……」

 士はそのまま、可奈美の隣に並ぶ。一度可奈美へ目配せして、ハルトへ叫んだ。

「行け! 松菜ハルト! お前が、本当のお前を見つけるために!」
「ありがとう……!」

 ハルトは士に感謝し、四体のウィザードを見つめる。
 ルビー、サファイア、エメラルド、トパーズ。
 四体のウィザードが並ぶという壮観に、ハルトは大きく息を呑んだ。

「ウィザードたちは……昨日までの俺は、俺が乗り越える」

 ハルトがファントムである事実、その象徴たる赤い眼。
 やがて赤い眼は、全身へファントムの紋様を走らせていく。
 全身が赤い光に包まれ、その体が変わって
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