地域の活性化とお父さんと愛娘
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でもないウソですね」
これからは兎も角、出来たてなら継続はしてなかった事になるのだものね。
「だから『これのお陰で……』的な台詞は言わない様にしてもらうけどね」
「よく解りました……けど、正直言うと本当に嫌ですね」
潔癖症ねぇ。
「う〜ん……でもなるべくウソを少なくして購買者の勘違いに頼ってるんだけど」
「そこじゃありません。母や姉は兎も角、私が自分の美しさを誇示してる様に見えるのが嫌なんです」
あら? 意外に自己評価が低いのかしら。
「君は自分に自信を持って良いと思うよ。十分すぎるくらい可愛いんだから。ねぇフェルマー君」
突然名前を呼ばれて慌てるフェルマー君。
オーバーアクションとも思えるくらい頷いている。
「違います。私も他の姉妹と同じで美形な遺伝子を引き継いでいて今も将来も美人である事は自負しています。ですが私は見た目で勝負したくないんです! 悪い見本が居まして、腹違いの姉妹に見た目だけを武器にして大衆の面前で芸事をしてる者が居るんです。ですがその娘の内面は最悪でして……本当に両親の顔を見たくなるレベルなんですよ。まぁ両親とも美形なのは予測できるんですけどね」
如何しようかしら……この娘見た目とは違って結構キツいわね。
コリンズ君は右手で口元を隠し俯いて笑いを堪えている。
ムカつくわ。アンタの義理の妹でもあるのよ。
「でも見た目は重要じゃん。特に宣伝効果を考えると……その為に少しだけ脚色するだけ。それに協力してよ」
「協力はしますよ。フェルマーの才能の産物なんですから……そりゃぁ世の中に売り出す事に吝かではありません」
「なんか釈然としないものがあるが、サンタローズ聖歌隊の協力を取り付けたと思って納得しよう」
珍しい……自分の娘なのに、思いの外扱いづらい事に少し困ってるわ。
じゃぁ妻の私からの慰めの言葉は……
「彼女は見た目と違って結構意固地で口が悪いわね。私もお母様とは知己だから言えるけど、きっとフレイちゃんは父親似ね」
「「ププゥゥゥゥっ!!」」
私の台詞に私の娘夫婦が一斉に笑い出す。
お腹を抱えて涙を流して……
失礼な夫婦ね!
ビアンカSIDE END
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