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リュカ伝の外伝
地域の活性化とお父さんと愛娘
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ーネちゃんも安心できるのに。





スネイ町長に促されるまま、懐かしの元我が家である宿屋へと入る。
大半の事情はスネイ町長が話してくれたので手間は無かったが、やはりプックルに終始怯えて面倒ではあった。
でも私が昔ここに住んでいた事や、母が植えたブドウの事を話すと直ぐに打ち解けて会話も弾む。

私が住んでいた頃の様に夫婦で経営をしていて、寡黙で口数の少ない旦那さんがバーニィーさん、気さくで人懐っこい奥さんはレドナさん。
因みにプックルが大人しくて基本は人に危害を加えない事が判ると、レドナさんは抱きつくくらい慣れて可愛がってくれた。

そんな状態で和気藹々と会話をしていたら「ただいまーみんなどこー?」と入り口の方からリュカの声が聞こえてくる。
クリスチーネちゃんが即座に反応して玄関へ迎えに行ってくれた。
気の利く良い女性になったもんだわ。

彼女に連れられてこの部屋に入ってきたのは勿論リュカ。
その直ぐ後に……見覚えのある妊婦……そう、私がお腹を痛めて産んだ娘! 勿論その伴侶も連れてこられてる。娘とは手を握っていて仲良しアピールかしら?
そしてその後には何故だかフレイちゃんと可愛らしい男の子。……誰よ?

「まぁ座って」
リュカに言われこの大部屋に用意された大テーブルの周りの椅子に腰掛けていく。
でも何故だか席次を決めてたらしく、リュカの直ぐ隣に“妊婦”が、そしてその隣に“伴侶”が……更に隣には男の子か、そしてフレイちゃんが座ったわ。
手を握ったまま娘を隣に置く事に意味はあるのかしら?

「じゃぁ紹介させてもらうね」
そう言ってリュカはスネイ町長やクリスチーネちゃんを紹介。
流れで宿屋の二人も自己紹介させ、プックルの事も紹介する。

「じゃぁ次は、新しく来てもらった有志の方々を紹介するね。僕の隣に座ったのが、僕の娘のポピーだ」
何時もの優しい口調で娘を紹介する。
でも何故か着席した時からずっとポピーの手を握って離さない。何を考えているのだろうか?

「その隣の男性はコリンズと言い、ポピーの旦那様。この国の流通とか、そういった政治的な事柄を担っている人物等にコネクションを持っており、そう言った面で協力してくれる男だ」
表情を見る限り、ここまでに何も聞かされていなかったんだろう事が覗える。

「更に隣の男の子だけど、彼はサンタローズの農村で農業に勤しんでいる将来有望な男。彼の名前はフェルマーくん……彼ならここのブドウ棚の収穫拡大に尽力してくれるはず」
なるほどね。若いけど農業に関してかなりの知識があるって事ね。

「更に隣は、このフェルマー君の彼女で、今人気が出てるサンタローズ聖歌隊のメンバーでもあり、サンタローズ教会を取り纏めているシスターの娘さんでもある。出来上がる名産品は、彼女
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