地域の活性化と古い知人の安否
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も低いですし香りも少しずつ薄れていきますから、それほど人気にはなってないみたいですね」
そうなの、何か残念ね。お母さんのブドウが人気になってくれると嬉しいけど……
「なるほどね。確かにそれじゃ生産性も悪いし、入手した所で直ぐに普通の枕になっちゃうし、宣伝性は無いなぁ」
「何か他の方法でお母さんのブドウを有名に出来ないかしら?」
「ブドウは健康や美容に良いらしいからね……過剰摂取さえしなければだけど、ワイン・ジュース・スイーツとかにして売り出せれば、人気が出るかも知れないけど……」
「そうですね、何かしらの名物があるのが一番観光地としては推しやすい事だと思います。私も町長として、その考えには辿り着いた事があるんですけど……」
「何かしらスネイ町長……何か歯切れが悪いけど? 売り出せない問題でもあるの?」
「量だよビアンカ。宿屋の二階のベランダで栽培してる程度の量では、とてもじゃないけど世の中に流通させる事は出来ない」
「じゃぁ時間はかかるけど栽培量を増やせば問題は解決するんじゃないのかしら?」
「お金だよ、お・か・ね! 小さい町の宿屋が個人でブドウ棚を広げるのには資金が無さ過ぎるし、町挙げての一大プロジェクトにするにしたって、成功する見込みが低いからそんなに資金が集まらない。結局の所は増産させても販売できなきゃ意味が無い。特に効果的な販売促進、つまり宣伝だけど……これにも金がかかるし、伝とかが無いのは厳しい」
「じゃぁ折角リュカに相談したけど、結局は何も出来ないって事?」
「これこれそこのマダム。君は自分の夫の事を過小評価しすぎだよ。妻や美女に頼られたら頑張ってしまうって習性を」
“妻”だけに限定しといてほしいわ。
「先ずはそうだなぁ……資金の確保だな。金持ちに出資してもらおう」
「簡単に言いますけど、こんな地方の町興しに出資してくれる様な奇特な人なんて居りますかね?」
スネイ町長の意見は尤もである。まぁ多分、この国の王様であるヘンリーさんに出させるんだろうなぁ……強引に。
「居るんだよ……そんな奇特で便利なハゲが!」
「だ、誰ですか……ハ、ハゲって!?」
言っとくけど、一応あの人は私達の結婚の恩人よ!
ビアンカSIDE END
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